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Claude神アプデ。「Artifacts」に共有機能が追加され、プログラミング知識なしでも自作のゲームやツールが公開できるようになった

2024年07月10日 12時00分更新

文● 田口和裕

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 Anthropicは7月9日、同社のチャット型AI「Claude.ai」でゲームやプログラムコードなどを作成できる「Artifacts」機能に、「パブリッシュ」および「リミックス」機能を実装したことを発表した。

素人でも「Reactライブラリ」を活用可能に

 Artifactsとは、AIとの会話中にArtifactと呼ばれる自己完結型のコンテンツ(テキスト、コード、Reactコンポーネントなど)を作成、表示する機能だ。詳しくはこの記事を参照してほしい。

 Artifactsにゲームなどのインタラクティブなコンテンツの作成を依頼すると「Reactコンポーネント」という形で作成されることが多い。

 Reactコンポーネントとは、動的でインタラクティブなウェブアプリケーションの開発を容易にするためにFacebookが開発したJavaScriptライブラリー「React」を利用したユーザーインターフェース構築のための部品だ。

 Reactコンポーネントはとても便利なのだが、他の人に見てもらおうとするとnpmパッケージを作成したり、GitHubリポジトリに公開したりなど初心者には少々難易度の高い実装作業が必要になるため、非プログラマーには敷居が高いという問題があった。

 今回発表された「パブリッシュ」「リミックス」機能を使えば、Reactライブラリを含むClaudeとの対話で生成されたコンテンツを他の人と共有(パブリッシュ)したり、他の人が作成したArtifactを編集・改善(リミックス)したりすることが可能になるのだ。

「Publish」ボタンをクリックするだけ

 実際に機能を試してみた。まずはClaude.aiにアクセスしてプロンプトを入力。

プロンプト:Artifactsで単語テストを作りたい

 4往復ほどの短いやりとりの末、Artifact「単語テスト」が完成した。だが、現時点では作成者の画面内でしか利用することができない。

 そこでパブリッシュ機能の出番だ。Artifactの右下に表示されている「Publish」ボタンをクリック。

 個人情報が入っていないかどうか確認する画面が表示されるので「Publish & Copy Link」ボタンをクリック。

 Artifactが実行できるリンクが作成された。「Copy Link」をクリックしよう。

 ブラウザーでコピーしたリンクを開くと、実行可能なArtifactである「単語テスト」が表示される。

 このリンクをSNSなどで共有することによって、他の人にArtifactを見てもらえるようになるのだ。

 なお、他の人が作ったArtifactを開こうとすると初回に「未検証または潜在的に安全でないコンテンツが含まれている可能性があるので注意」といった旨の警告が表示される。「Don't show this message again」にチェックを入れておくと次回以降表示されなくなる。

誰かが作ったArtifactを改造する

 リミックス機能を利用したい場合はArtifactの右下に表示されている「Remix Artifact」をクリックする。

 確認画面が表示されるので「Remix This Artifact」をクリック。

 するとClaude.aiが開き、該当のArtifactを添付した状態でチャットが開始される。「日本語から英語を答えるように変更する」「難易度を導入する」「時間制限を導入する」といった改修案もあわせて表示されている。

 苦労してArtifactでインタラクティブなプレゼンテーションを作ってもらったのに、ReactコンポーネントをPowerpointにもGoogleスライドにも移植できず泣いていた人(筆者)にはうれしすぎる機能追加だ。

 また、誰かが作ったArtifactをリミックスできる機能はGitHubのフォーク機能にも似ており、これまでプログラマーの間だけで作られてきたコラボレーションや知識共有の文化が、とうとう一般ユーザーにも広がりつつあるという見方も可能だろう。

 プログラミングの専門知識を持たない人々も、既存のArtifactを基に新しいアイデアを形にしたり、他者の作品を改良したりすることが可能になる世界が来たのだ。

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