LCDパネル+ARGB LEDファン+冷却性能重視の設計がウリ

猛暑日でも高負荷ゲームをしたいなら高性能の水冷CPUクーラーを選ぼう、「MPG CORELIQUID D360」徹底テスト

文●石川ひさよし 編集●ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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 ファンのケーブル配線は3-in-1アダプタ/ケーブルを介して水冷ヘッドやARGB LEDヘッダーに接続する。水冷ヘッド側は先のとおり専用USBケーブルの配線が増えているほか、電源はSerial ATAプラグを採用、ポンプ用電源はマザーボードのCPU Coolerファン用コネクタに接続する。オーソドックスと言えばオーソドックスだが、特殊な配線がない分スムーズに接続できる印象だ。

PWMケーブルを水冷ヘッド側の3-in-1アダプタに接続

ARGB LED端子を3-in-1ケーブル経由でマザーボード上のARGB LEDヘッダーに接続

専用USBケーブルをマザーボード上のUSB 2.0ヘッダーに接続

Serial ATAコネクタを電源ユニットのSerial ATAプラグに接続

PL無制限ユーザーにもオススメできるハイエンド級冷却性能

 MPG CORELIQUID D360の冷却性能を確認してみよう。30℃環境とはいかないが室温27℃で行なった。用いたのはCore i9-14900KとマザーボードにMSI「MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI」、ビデオカードにMSI「GeForce RTX 4070 Ti GAMING X TRIO 12G」。CPUのパワーリミットは実質無制限の「4095W」(Unlimited)およびCPU定格の「253W」(CPU定格)とした。

Blender BenchmarkのCPU温度推移

 ひとつ目はBlender Benchmark実行中のCPU温度ログ。Blender Benchmarkは3Dレンダリングを行なうベンチマークだが、CINEBENCH R23のMulti Coreテストよりは多少マイルド。Unlimited時は演算が始まると90℃台(最大98℃)で推移した。サーマルスロットリングがかかる100℃に達することなく処理を完了できたという点で、冷却性能が高いモデルであることを示せただろう。なお、CPU定格時はおおむね70℃台(最大72℃)と、温度的にも安心して3D映像制作ができる。安定性を求めるクリエイターの方はMPG CORELIQUID D360+高性能CPUの定格動作がオススメだ。

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークでのCPU温度推移

 二つ目からはMPG CORELIQUID D360の本命、ゲームでの検証結果を2タイトル紹介しよう。先にファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク。設定は解像度が2560×1440ドット(WQHD)、画質は最高品質としている。こちらはどちらのパワーリミット時もおおむね30℃台後半〜60℃の範囲で推移している。そこまで温度は上がらなかった印象だ。ただ、細部を見ていくとUnlimited時のほうが若干高いところで推移しており、ピークで見るとUnlimited時で67℃、CPU定格時で61℃だった。

Cyberpunk 2077でのCPU温度推移

 もうひとつはCyberpunk 2077。解像度2560×1440ドット、画質はレイトレーシング:ウルトラとした。こちらはUnlimited時のほうが明らかに高い温度で推移しているが、それでもピークで78℃だった。これならゲームパフォーマンスを求めるユーザーも積極的にパワーリミット開放を利用していける。一方のCPU定格時はピークこそ66℃だったが、それ以外のところでは60℃以下で推移している。

PCMark 10 ExtendedでのCPU温度推移

 最後にPCMark 10 Extendedで、さまざまな用途のアプリケーションを使ったらどのくらいの温度域まで冷却できるのかを見てみた。一般アプリケーション用途なので、ここまでのベンチマークのように負荷が持続するわけではないため、各処理が終わった際には30℃台後半あたりまですみやかに冷やされている。

 冒頭はロードのための高負荷が入り、そこから150秒あたりまではEssentialsシナリオでホーム用途想定。ピークはUnlimited時で75℃、CPU定格時は71℃と、まったく問題ない温度域だ。続いて380秒あたりまでがProductivityシナリオでビジネス用途想定。表計算や文書作成といったワークロードでそこまでCPU負荷が高くないことから大半を60℃までの温度域で推移する。そこから560秒までがDigital Content Creation、クリエイティブ分野のワークロードで、GPUだけでなくCPU負荷も高いために先のProductivity時よりは密度が高く見え、60℃を超えるシーンも増えるがCPU定格時の70℃がピークでここもよく冷えている。最後700秒あたりまでがGamingシナリオ。大きなピークはロード時でプレイ中ではなく、とくにUnlimited時はサーマルスロットリングが入る100℃に達している。よく見ると4つの山があり前半のGT1&GT2はGPU負荷がメインなのでCPUはピーク65℃で大半は60℃以下、後半2つのピークはPhysicsとCombinedでCPU負荷が高いテストになるので60℃を超えるところが増えるもののピークで70℃だ。

 PCMark 10をまとめると、ロード処理のシーンはかなり負荷が高いためスパイクが生じ、Unlimited時には100℃に達したが、こうした処理は一瞬のことなので大きな影響はない。むしろ全般を通じて高負荷時で50℃〜60℃台、ピークで70℃、負荷が抜けた際はすみやかに30℃台に戻るといった結果なので、冷却性能に関してはかなり高いと評価できる。

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