日本のクルマ文化から生まれた高級ミニバン。その代表であるアルファードとヴェルファイアが昨年フルモデルチェンジしました。今回は生まれ変わった“走りのヴェルファイア”を、ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長こと、アイドルの寺坂ユミさんがチェックしました。
偉い人を乗せるクルマとしても人気のヴェルファイア
広くて快適な2列目シートと、「センチュリーより安い」というプライスもあって、会社役員はもとより、政府・行政の公用車としても人気の高いアルファードとヴェルファイア。その人気は芸能界にも及び、ネットニュースでも「〇〇さんがSNSを更新。アルファードを購入した」という記事を目にすることも多くなりました。
当然ながら、ゆみちぃ部長もアルヴェル(アルファードとヴェルファイアを指す略語)は気になる1台。さらに昨年、椎間板ヘルニアの腰痛が悪化したこともあり、それまで以上に乗り心地を重視するようになりました。姿勢的に「後席にもリクライニング機構が欲しい」と、要求するハードルは上がるばかり。ということで、今回のヴェルファイアの登場となりました。
ボディーサイズは全長4995×全幅1850×全高1945mm。ホイールベースは3000mmで車重は2180kg。「で……デカい」と誰もが思うわけで、気になる最小回転半径は5.9m。これはASCII.jp自動車部の配車係である部員Kの肌感覚ですが、全幅1950mm、ホイールベース3000mm、最小回転半径5.5mを超えてくると、街乗りや車庫入れで「ちょっと扱いづらいなぁ」と思ったりします。ヴェルファイアも「ちょっと車庫入れが面倒だなぁ」と思いました。
「このドヤ感、実にイイですね」とニッコリ部長。子供の頃から金のシャチホコを見て育った彼女は、ドヤ感の強いフロントマスクがお好みで、ヴェルファイアは乙女のハートをガッチリキャッチです。「ところで、アルファードとヴェルファイアって何が違うんですか?」というわけで、ご説明をしましょう。
アルファードとヴェルファイアはココが違う
トヨタでいうところの「ヴォクシーとノア」のように、以前はフロントマスクとインテリアなどに違いはあれど、アルファードとヴェルファイアは双子戦略車でした。ですが、2020年5月にトヨタの国内販売形態が「全販売系列で全車種取り扱い」になったことから、双子車戦略の必要がなくなったため、開発当初はアルファードのみだったとか。
しかし、トヨタの偉い人から「ヴェルファイアをなくすとは何事だ」とお叱りを受けたようで、キャラクターをつけることに。開発陣が選んだ答えは「アルファードは2列目重視、ヴェルファイアはドライバーズカー」という棲み分けでした。
その際たるものが、Zプレミアグレードに搭載する2.4L 直4ターボエンジン。これは先代の3.5L V6エンジンの後継という位置づけで「もっともパワフルなヴェルファイア」ということになります。このエンジンはヴェルファイアにしか搭載されないので、それがドライバーズカーというわけです。最高出力は前モデルのV6エンジンから22馬力ダウンしたものの、トルクは69N・mアップ。トルクアップは街乗り時のゼロ発進や加速に効くことでしょう。
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