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業務改善に効く最新ビジネスクラウド活用術 第44回

交流活性化、社内DX、離職率改善... 様々な課題に効く“エンゲージメントプラットフォーム”

従業員エンゲージメントを重視した社内SNSツール「TUNAG」を使ってみた

2024年07月10日 10時00分更新

文● 柳谷智宣 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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サンクスメッセージで社内の雰囲気がよくなりモチベーションもアップ

 エンゲージメントプラットフォームらしく、サンクスメッセージ(サンクスカード)を送り合うこともできる。サンクスメッセージとは、従業員が感謝の気持ちを相手に伝える仕組みのことだ。

 例えば、「●●さん、~のサポートをしてくれて、ありがとうございます」といったメッセージを送る。初めて見ると、それだけ?と感じるかもしれないが、貰った側も送る側も嬉しいので、従業員エンゲージを高められる効果がある。サンクスメッセージを送り合う専用のウェブサービスも多数リリースされているほどだ。

 TUNAGでサンクスメッセージを送る場合、「制度」から「サンクスメッセージ」を開いたら、まずはユーザーを選択。表示するカードのデザインを選択したら、カードタイトルとカードメッセージを入力する。

 もちろん、サンクスメッセージは感謝する以外にも使える。プロジェクトを成功させたなら「おめでとう!」とか「ナイスプレー!」などと入力すればいい。

サンクスメッセージを入力する

サンクスメッセージが届くと、ポジティブな気持ちになれる

 オプションにはなるが、「社内ポイント」という機能もある。サンクスメッセージなどを利用したユーザーに社内ポイントを付与できるのだ。利用して欲しい機能に多めにポイントを割り振れば、TUNAGの社内定着を加速することもできる。

 付与されたポイントはギフト券に交換できるようにしておけば、利用するモチベーションアップにもつながる。もちろん、自社商品と交換できるようにしてもいいだろう。

社内ポイントをためてギフトと交換することもできる

 また、福利厚生の一環として「TUNAGベネフィット」という機能もある。もちろん企業側の対応が必要だが、例えば、コンビニや牛丼屋のクーポンが利用できるのだ。例えば、牛めし並盛が抽選で当たったり、映画のチケットが500円引きになるといった具合だ。

SNSふうタイムラインで社内の情報をまるっと把握できる

 TUNAGのホーム画面は「タイムライン」になっている。FacebookやXのようなタイムラインが表示され、スクロールしていくだけで、皆が何をしているのか、どんなことを考えているのかなど、従業員の行動や投稿などを簡単に把握できる。

 いいねのような絵文字を付けられる他、LINEのようにスタンプで返信することもできるので、気軽なコミュニケーションも促進する。普通のグループウェアやSNSと異なり、多種多様なコンテンツが表示されるので、想像より楽しく利用できる。表示方法もカスタマイズでき、例えば、日報はまとめてカルーセル表示することも可能だ。

日報を横に並べて表示したりできる

スタンプでもコミュニケーションできる

 ユーザーのアイコンをタップすると、プロフィールページが開く。顔写真や名前だけでなく、出身地や性格・行動特性、趣味・特技、好きな映画・アニメ・テレビ・ゲーム、好きなモノ・コト・人など多数の情報を閲覧できる。

 遠隔地の拠点で働いている相手でも、TUNAG上で簡単につながれる。最近はリモートワークで出社しないこともあり、人とのつながりが希薄化しているが、楽しくコミュニケーションする間柄であれば、関係性を構築できる。同じ会社で働いていながら、「まったく知らない人」というのは寂しいもの。TUNAGを活用することで、ワンチームになることができるのだ。

プロフィールに色々な情報を登録しておけば、コミュニケーションのきっかけにもなる

 そのほか、管理画面のダッシュボーは、ログイン数や制度を利用した数、投稿したコメント数など、コミュニケーションの量やツールの定着率を可視化する。人とのつながりを数値化できるので、人事の課題にいち早く気が付けるだろう。モチベーション低下の兆候を検知できれば、予期しない離職を回避できるかもしれない。

 TUNAGは社内報と比べればよりインタラクティブな情報共有が行える。コミュニケーションもできるし、カレンダーやチャット機能もあるので、ある種のグループウェアとも言えるだろう。

 ビジネスツールというと、業務効率アップ!SaaS連携機能!といったところが注目されることが多いが、TUNAGは人材にフォーカスを当てて、社内交流を促進させるという点がユニークだった。飲食や小売、運送、介護、製造など様々な業界で利用されているのも納得だ。

 価格は初期費用に加えて、利用人数に応じた月額利用料がかかる。最低10アカウントで月額2万5000円からとなる。豊富なオプションも用意しているので、導入を検討する場合はまず問い合わせてみることをお勧めする。

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