Stable Diffusion入門 from Thailand 第16回
画像生成AI「Midjourney」の使い方 画風やキャラクターを固定する「スタイルリファレンス」「キャラクターリファレンス」はこう使う
2024年06月19日 10時00分更新
画像のキャラクターを参照する「--cref」
スタイルリファレンスはアップロードした画像の画風を参照するが、画風ではなくキャラクターを参照したい場合は「キャラクターリファレンス(--cref)」を利用すればよい。
スタイルリファレンスと同様プロンプトの後に「--cref 画像URL」というパラメーターを付けることで実行できる。
どのような効果があるか確認するために、まずはスタイルリファレンスを使わず普通に生成してみよう。プロンプトは「クロスワードパズルを解く女の子」といった感じだ。
プロンプト:A girl solving a crossword puzzle
Midjourneyは特に指定しない場合、人物の顔は西欧風になることが多い。
そこで今回は参照画像としてStable Diffusionで生成したアジア風の少女をアップロード。
先ほどのプロンプトの後に「--cref URL」と続けて生成。
プロンプト:A girl solving a crossword puzzle --cref https://media.discordapp.net/attachments/1244623611927728228/1252204872476917862/00024-1769651011.png
おお!かなりキャラクターを再現していると言ってもいいのではないだろうか?
スタイルリファレンスの「--sw」同様、「--cw」を使えばキャラクターリファレンスの効き具合をコントロールできる。指定できる範囲は「0〜100」、デフォルトの数値は「100」だ。
最も重みの少ない「--cw 0」の時はキャラクターの顔だけに焦点を当て、それより大きい値では、キャラクタの顔、髪、服が使用されるという。
ここでは「--cw 0」「--cw 80」の2つの値で試してみよう。
プロンプト:A girl solving a crossword puzzle --cref https://s.mj.run/H6tDUN5TIDU --cw 0
プロンプト:A girl solving a crossword puzzle --cref https://s.mj.run/H6tDUN5TIDU --cw 80
確かに「--cw 0」の場合顔は同じだが服装は異なっている。「--cw 80」まで増やすとようやく白いセーターを着てくれた。
キャラクターリファレンスとスタイルリファレンスを重複して使用することもできる。下記の2枚の画像を元に、1枚目のスタイルで2枚目のキャラクターを作成してみよう。
せっかくなのでプロンプトも「ごちそうをほうばる少女」に変更してみた。
プロンプト:A young girl eagerly devouring a feast at a large dining table --sref https://s.mj.run/1OFtBPxU6EU --cref https://s.mj.run/H6tDUN5TIDU
生成された画像。確かにスタイル、キャラクターとも参照画像を濃厚に受け継いでいる。
ただし参照スタイルがイラスト系なので、実写系の参照キャラクターもイラスト調になってしまっている。
なお、キャラクターリファレンス機能はMidjourneyなどの生成AIによって作成されたキャラクターを参照するケースに最適化されているため、実在の人物や写真を参照するとうまくいかないことが多いとされている。
とは言え禁止されているわけではないので興味があれば実際に試してみるといいだろう。もちろん肖像権には留意する必要がある。
ちなみに下記は筆者の自撮りをキャラクターリファレンスして生成した画像だ。本人的にはいまいち似てないし「だいたいこんなに老けてねえよ!」と文句を言いたいところだが、まあこんなものかもしれない。
![](/img/2023/05/02/3532139/l/ffe275f553a4aae3.png)
1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
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※誤解を生まないよう、一部の表現を変更しました。(2024年6月19日 10時48分)
![](/img/blank.gif)
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