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Stable Diffusion入門 from Thailand 第16回

画像生成AI「Midjourney」の使い方 画風やキャラクターを固定する「スタイルリファレンス」「キャラクターリファレンス」はこう使う

2024年06月19日 10時00分更新

文● 田口和裕

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「--sref random」で新たなスタイルを発見

 参照画像のURLの代わりに「random」という特別なパラメーターを指定することでランダムなスタイルを選択することができる。

 試しに下記のプロンプトで2回生成してみよう。

プロンプト:A beautiful girl standing by the window --sref random

1回目

2回目

 一目瞭然、同じプロンプトなのにまったく違う画風で生成された。

 ここでもう一度生成された画像のプロンプトに注目してほしいのだが、「--sref random」の部分が「--sref 430780062」に書き変わっていることにお気付きだろうか?

 この数値は「スタイル参照シード値」と呼ばれ、今後はこのシード値を使用することでいつでもこのスタイルを利用できるのだ。

 それでは取得したシード値を利用して別の絵柄を描かせてみよう。

プロンプト:A fierce samurai with sharp, intense eyes, standing confidently --sref 430780062

 見事に同じ画風で別の画像が生成された。

シード値:430780062

 こちらは2枚目のシード値「3017997908」を利用したものだ。

プロンプト:A fierce samurai with sharp, intense eyes, standing confidently --sref 3017997908

シード値:3017997908

 それぞれのスタイルが反映されていることがわかるだろう。

 なお、randomやシード値を使う場合もスタイルウェイトパラメーターの「--sw」を使って効き具合をコントロールすることができる。「--sw 10」「--sw 50」で試してみよう。

プロンプト:A fierce samurai with sharp, intense eyes, standing confidently --sref 430780062 --sw 10

プロンプト:A fierce samurai with sharp, intense eyes, standing confidently --sref 430780062 --sw 50

--sw 10

--sw 50

 Midjourneyのスタイル参照シードは「0〜4294967295」の範囲でおよそ42億存在する。勘のいい人はお気付きだろうが、範囲内ならでたらめな数値を入れてもスタイルは参照されるので、様々なシード値で試してお気に入りのものがあればメモして再利用するのもいいだろう。

 最近はXでお気に入りのシード値を公開したり、「AIIQ Portal」のようにシード値を収集して公開しているサイトまで登場している。

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