ASMRマイクは機材であり、共演者かもしれない
ASMR収録のあるある話として、五十嵐さんは「(収録中)右とか左とか言われると、私から見てなのか、お前(ダミーヘッドマイク)から見てなのかが分からなくて悩む」とのこと。スタジオによっては足元に数字があり、分かるようになっていることもあるそうだが、マイクと相対したまま止まってしまうことも多いという。
しかし、ステージ上の声優さんたちが反応したのは、ダミーヘッドマイクを「お前」呼ばわりしている五十嵐さんのほう。これを聞いた山本さんは「今日はゴローだな」などダミーヘッドマイクに名前を付けていると告白。今日の相棒は「タカシ」と命名した。ダミーヘッドマイクは2台あったが、もう一方のマイクには高野さんが「鼻が高いからジョニー」と名付けていた。その様子を見て五十嵐さんは「ダミーヘッドマイクに名前を付けるのって、あるあるなんですか」とツッコミ。「私も(さすがに名前は)付けない」と言う、古賀さんもまわりにうながされて「タカシ」のダミーヘッドマイクに「タナカ」という名字を付けた。
ちなみに、このあとこのタカシを使ったASMR収録が行われるのだが、会場には偶然タカシさんも居合わせていた。自分の名前を呼びかけられながらのASMR体験はどうだっただろうか。
ほかのあるあるとしては、収録中耳に近づいたり、雰囲気が盛り上がったりするシーンに限って、使うマイクやマイクとの位置関係が変わることが多いと高野さん。スタジオによっては16番など数が多く、台本をみながら静かに、番号を見ながらうろうろすることになると話していた。また、古賀さんは台本を見ながら場所を確認し動くようにしているが、「いいシーンで噛んだりする。そのときはひとりでパニックになる」と話していた。
「ASMR収録は3D的に位置を考えないといけない感覚がある」と話す小岩井さんに、五十嵐さんは「(マイク(ジョニー)が座っているという設定では)マイクより高い位置で話すため、台座みたいなものを持ち運ばないといけないことがある」などとコメント。マイクに対して動きながら収録するASMRならではの工夫と苦労が垣間見られる内容だった。
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