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春のヘッドフォン祭 2024 第5回

ASMRってどう作られる? リアル声優さんの演技を目の前で見ながらイヤモニで聴くイベント

2024年06月12日 17時00分更新

文● ASCII

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ASMRマイクは機材であり、共演者かもしれない

 ASMR収録のあるある話として、五十嵐さんは「(収録中)右とか左とか言われると、私から見てなのか、お前(ダミーヘッドマイク)から見てなのかが分からなくて悩む」とのこと。スタジオによっては足元に数字があり、分かるようになっていることもあるそうだが、マイクと相対したまま止まってしまうことも多いという。

 しかし、ステージ上の声優さんたちが反応したのは、ダミーヘッドマイクを「お前」呼ばわりしている五十嵐さんのほう。これを聞いた山本さんは「今日はゴローだな」などダミーヘッドマイクに名前を付けていると告白。今日の相棒は「タカシ」と命名した。ダミーヘッドマイクは2台あったが、もう一方のマイクには高野さんが「鼻が高いからジョニー」と名付けていた。その様子を見て五十嵐さんは「ダミーヘッドマイクに名前を付けるのって、あるあるなんですか」とツッコミ。「私も(さすがに名前は)付けない」と言う、古賀さんもまわりにうながされて「タカシ」のダミーヘッドマイクに「タナカ」という名字を付けた。

 ちなみに、このあとこのタカシを使ったASMR収録が行われるのだが、会場には偶然タカシさんも居合わせていた。自分の名前を呼びかけられながらのASMR体験はどうだっただろうか。

 ほかのあるあるとしては、収録中耳に近づいたり、雰囲気が盛り上がったりするシーンに限って、使うマイクやマイクとの位置関係が変わることが多いと高野さん。スタジオによっては16番など数が多く、台本をみながら静かに、番号を見ながらうろうろすることになると話していた。また、古賀さんは台本を見ながら場所を確認し動くようにしているが、「いいシーンで噛んだりする。そのときはひとりでパニックになる」と話していた。

 「ASMR収録は3D的に位置を考えないといけない感覚がある」と話す小岩井さんに、五十嵐さんは「(マイク(ジョニー)が座っているという設定では)マイクより高い位置で話すため、台座みたいなものを持ち運ばないといけないことがある」などとコメント。マイクに対して動きながら収録するASMRならではの工夫と苦労が垣間見られる内容だった。

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