こんなものもASMR化?
コンテンツはライトにもマニアックにも楽しめる
ホールの前方に並んだダミーヘッドマイク。冒頭、小岩井ことりさんから「これ1台で100万円はする」という紹介があり、驚く一同。まずは、ASMRをテーマにトークが繰り広げられた。
最初に話を振られた高野麻里佳さん。ヒョウモントカゲモドキの脱皮動画について熱いトークを展開。「ゴム手袋を引っ張って外すときに、指先でプチンとなる」。その感じをトカゲが自分の口でする様子が「見ていて気持ちいいし、かわいくて癒されている」とコメント。いきなりマニアックなコンテンツの登場に、ASMRレーベルを作って3年になるという小岩井ことりさんも驚愕。
続いて、山本希望さんがスイカを食べるASMRコンテンツの気持ちよさを紹介。「こいつはおいしいだけじゃなくて音もいいんだな」という山本さんのコメントに「これは分かる人多いんじゃないかな」と小岩井さん。
視聴者に対するASMRのアンケートでは「毎日聴かないと生きていけない」が27%、「今日は特別疲れたな、という日に聴いている」が36%、「YouTubeなどでお気に入りを時々」が27%、「聴いたことがない」も9%いた。会場の割合も同じぐらいだった。ちなみに、会場での参加者の中にも初めての体験が今回の「生ASMR」という人がいた。初体験がこんなプレミアムな体験からというのはうらやましい。
各レーベルのコンテンツ、その特徴は?
G'sこえけんでは「後輩の双子に好かれすぎて困っています」を配信中。小原好美さんと古賀さんが双子の姉妹として出演する癒し系ASMRコンテンツだ。古賀さんは妹役を担当している。左右の耳から話しかけたり、マッサージ、耳かき、添い寝などをしてくれたりする。双子が同時に息をふきかけたりするもの。これには「耳が二つあってよかった!」と山本さんが興奮気味にコメント。
また、五十嵐さんも「見た目地雷系幼馴染ASMR~雛見沢ヒナミのお家デート大作戦~」に出演中。見た目に反してかわいらしい主人公のヒナミとのやり取りが楽しめる。
ちなみに小岩井さんはG'sこえけんに出演者としてだけでなく、短編作品の審査員としても参加しているとのこと。作家さんやプロデューサーさんと打ち合わせながら、作品作りに協力しているという。それを聞いた高野さんは「小岩井さんって声優ですよね?」と驚きの表情。「ギリギリ声優です」と小岩井さんが返す一幕もあった。
kotoneiroは、小岩井ことりプロデュースの音声レーベル、おしごとねいろシリーズやVTuberに転声してみたシリーズなど、ハイレゾ、ハイクオリティなASMR音声の提供にこだわっている。
山本さんは「VTuberに転声してみた~山本希望→桃栗りんだ~」に出演。第4弾に登場した生意気転載小学生という役回り。「一生ぶんの雑魚(ざ~こ)を言いました」とのこと。
古賀さんは「おしごとねいろ~養護教師編~」にも出演中。養護教師の先生に熱を測ってもらったり、傷の手当てをしてもらったり、耳の掃除をしてもらったりと優しく介抱してもらえるという内容。放課後には、二人きりでバスケをするシーンがあり、音も直接録音しに行ったという。古賀さんは、収録時はバスケをする息遣いが伝わるように、マイクのまわりでボールを付いているように演技したという。小岩井さんは「(このコンテンツは)熱が出たときに聞いてほしい。熱が出たことをラッキーに思えるから」とコメントしていた。
心づくし音屋では、シナリオはもちろん、空間を意識したこだわりの音声づくりに取り組んでいる。新しい作品では、Dolby Atmosの技術も取り入れているそうだ。
高野さんは「やおよろ温泉郷~兎神ましろのさみしがり屋だけど深い愛情を込めたご奉仕~」に出演。さびれた温泉郷の、忘れられたようにぽつんとある鳥居をくぐると古びた旅館が現われる。ここは力が弱まった神様が集まる場所。そこでやおよろずの神様の接待を受けることになる内容とのこと。登場するのは、寡黙そうでクールだが、ポンコツなところもあるギャップ萌えのうさぎの神様。最後にぴょんを付けるのが決まり文句とのこと。
小岩井さんは「物語の主人公になった感覚で没入できるのが心づくし音屋作品の特徴で、環境音にも非常にこだわっている」とコメント。実はコンテンツの制作のため、洞窟の音を取りに自身が沖縄に向かった作品もあるのだという。「(洞窟の音がないので欲しいという要望があったので)ないんですか、録ってきます! 洞窟探しに行ってきますね」という流れで向い、青空の沖縄で暗い洞窟にこもって作業を続けたという。
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