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NVIDIA、ついにアップル超えた 時価3兆ドルで世界2位

2024年06月06日 12時05分更新

文● 田口和裕

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 6月5日(現地時間)、ニューヨーク市場においてNVIDIAの株価が5.2%上昇。時価総額3兆120億ドル(およそ468兆円)となり、アップルの3兆30億ドル(およそ467兆円)を抜いて世界で2番目に時価総額の高い企業となった。首位はマイクロソフトの3兆1500億ドル(およそ490兆円)。

時価総額3兆ドル突破は3社目

 NVIDIAの時価総額は、2023年5月に半導体企業として初めて1兆ドルを突破すると、2024年2月には1年足らずで2兆ドルを超え、驚異的なスピードで拡大している。3兆ドルの大台乗せはアップルとマイクロソフトに続く史上3社目となる。

 1993年に設立されたNVIDIAは、当初ゲーム用グラフィックス処理ユニット(GPU)を主力製品としていたが、2010年代に入りGPUの並列処理能力がAIの分野で注目を集めるようになると、AI向けの半導体開発に注力を開始。

 ハイテク大手がこぞってAI投資に向かう中、高性能AI半導体をほぼ独占的に手がけるNVIDIAの株価は今年に入ってから147%も高騰し、強気の最新売上高見通しを発表した5月22日以降に限っても30%近く上昇した。

 それでもNVIDIAの利益見通しは株価上昇をしのぐペースで上がってきており、予想利益に基づく株価収益率(PER)は足元で39倍と、1年前の70倍強から相対的に割安化していることがデータから読み取れる。

課題に直面するアップル

 一方、アップルは2007年のiPhone発売以来シリコンバレーで支配的な地位を維持してきたものの、近年のAIブームにおいてはやや出遅れている。iPhone需要の鈍化や規制当局からの圧力など、様々な課題にも直面しており、これがNVIDIAとの時価総額逆転の一因となったとも考えられる。

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