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取引先/案件により異なる帳票の入力作業負荷を軽減、インボイス制度や改正電帳法への対応も

PFU「DynaEye 11」機能強化、非定型帳票でもAI-OCRやベリファイOCRに対応

2024年06月04日 13時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 PFUは2024年6月4日、AI-OCRソフトウェア「DynaEye 11 Entry AI-OCR」のレベルアップ(機能強化)を発表した。最新版となるレベル40(L40)では、取引先や案件ごとに異なるレイアウトの帳票(非定型帳票)の読み取りに対応する「エントリーアプリケーション」を強化し、AI-OCR機能や、人間によるOCR認識結果の確認作業を軽減する「ベリファイOCR」機能を追加している。

「DynaEye 11 Entry AI-OCR」のエントリーアプリケーションが機能強化され、AI-OCRによる文字の読み取りに対応した

 DynaEye 11 Entry AI-OCR(以下、DynaEye 11)は、累計で7900社以上が導入するAI-OCRソフトウェア。オンプレミス導入型で、処理枚数の制限や追加料金が発生しない点、個人情報や機密情報をクラウドに送信する必要がない点などを特徴としている。

 DynaEye 11では、定型帳票の読み取りを行う「標準アプリケーション」と、非定型帳票の読み取りを行う「エントリーアプリケーション」を提供している。今回のレベルアップでは、エントリーアプリケーションの機能強化が行われた。

今回のレベルアップでは、エントリーアプリケーション(右)において、従来の標準アプリケーション(左)と同様にAI-OCRへの対応、ベリファイOCR機能の追加が行われた

 ベリファイOCR機能は、帳票内の各項目を2つのOCRエンジン(従来型OCRエンジンとAI-OCRエンジン)で同時に読み取り、双方の認識結果を突合して不一致だった項目だけを強調表示する機能。これにより、人間の作業者による確認/修正が必要な項目だけをピックアップすることができ、作業負荷の大幅な軽減につながる。

「ベリファイOCR」機能の概要。2つのOCRエンジンの認識結果が不一致だった場合に強調表示することで、人間の作業者による確認/修正作業を軽減する

 なお、エントリーアプリケーションでは請求書/注文書/納品書といったテンプレートが用意されており、不定形帳票であってもあらかじめ登録された特定の項目(発行日、合計金額、消費税率など)を自動検出してその値を読み取る(テンプレートや項目のカスタマイズ、追加も可能)。今回のレベルアップでは、インボイス制度や改正電子帳簿保存法に対応するために、「適格請求書発行事業者登録番号」「取引年月日」「取引金額」「取引先」が新たに追加されている。

 DynaEye 11 Entry AI-OCRの新規購入価格(税抜)は、初期ライセンス(1年目)が201万6000円、継続ライセンス(2年目以降)が33万6000円。また利用枚数の上限があるLite版の価格は、初期ライセンスが100万8000円、継続ライセンスが16万8000円。すでに同製品を導入済みの場合、最新版へのレベルアップ(アップデート)は無償で行える。

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