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石川温のPCスマホニュース解説 第200回

楽天モバイル 契約は絶好調だが、黒字化にはテコ入れが必要だ

2024年05月29日 07時00分更新

文● 石川温

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ARPU改善の鍵は「5Gエリア」

 三木谷浩史会長は「特にデータ通信をたくさん使う方々については、データ無制限で最強家族プログラムの割引を受けることで月額2880円(税別)というのは、非常に魅力的だなと感じていただいている」と語る。

 実際、20GB以上を使うユーザーの増加率を見ても、かなり増加しているデータを示してきているので、確かにARPUの高いユーザーが増えているのだろう(全体のどれくらいの割合で、月額2880円を支払っているユーザーがいるかは不明)。

 現状の楽天モバイルの料金プランでは、ユーザーに「いかにデータ通信を使ってもらうか」が最もARPUを上げる近道と言える。

 その点、キラーとなるのが「5G」だろう。

 ユーザーとすれば、5Gに接続され、サクサクとデータが流れてくると、快適に感じて、動画やゲームをする時間が長くなり、結果として消費するデータ量が増えるようになる。

 キャリアとして通信料収入を増やすには、高速で使えるエリアを増やし、ネットワーク品質を上げるのが急務なのだ。

 その点、三木谷会長は「5Gになると、やっぱりARPUがかなり上がる。たとえば大阪地区でもフルスケールでやっているが、5Gが中心になってくると、データボリュームが非常に増えていく。

 5Gが普及していくと、当然ネットワークスピードが速くなり、よりデータが必要になる」と語る。楽天モバイルでは衛星との干渉がなくなったことで、関東地方の5Gエリアが最大1.6倍に拡大するとしている。5Gエリアが広がることで、ARPUの向上につながるはずだ。

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