ない、ない、ない!だけどおトクなヨーロッパの最新欧州LCC事情
激安で欧州旅がしたいなら、キングオブLCC「ライアンエアー」の“お作法“を知っておこう!
2024年05月15日 07時30分更新
シートにリクライニング機能がない
でも迫ってこないから閉塞感もなし
シートはもちろん狭いです。シートピッチは29〜30インチ(約73〜76cm)で成人男性だと足を組んだりなどは厳しい。ですが以外と閉塞感はありません。というのも、シートにはリクライニング機能がなく、前の座席が迫ってこないためです。つまり搭乗中は皆平等に背筋を伸ばして、お行儀良くしています。このリクライニング機能がないのはVuelingもeasyJetも同じでした。
座席にはテーブルこそありますが、シートポケットはありません。なので緊急時の脱出について描かれた安全のしおりは、シールで座席の背面に貼り付けてあります。またシートポケットがないため、機内誌などもありません。機内誌って座席ぶんすべてあわせると結構な重量になるので、そのぶんの軽量化で燃費向上につながりますからね。
ちなみにシートポケットがないので、モノを入れたまま忘れて降機してしまうというミスも防げます。Ryanair側とすれば忘れ物対応のサポートも減らせるわけです。
機内エンタメや機内Wi-Fiサービス
毛布のサービスはなし
もちろん機内エンターテイメントはありません。機内での時間つぶしは各自で用意。搭乗した機材には機内Wi-Fiを使ったインターネット接続サービスもありませんでした。そのための機材を乗せなければ、やはり軽量化につながり燃費が良くなるわけです。
枕や毛布の無料サービスもありません。これは日本や東南アジアのLCCでも同じ。また機内販売での軽食や飲みものも販売していますが、飲食物の持ち込みは特に禁止されていないので、そのあたりの融通が利くのはありがたいポイント。ただし保安検査を通るのでペットボトルの飲料水などは制限エリアで購入する必要があります。
というわけで、色々と「お作法」が多い欧州のLCC、特にRyanair。快適かと聞かれると返答に困りますが、コストをかけずに移動するという点でいえば十分といったところ。3つの航空会社とも、事前に荷物を購入していたり、チェックイン作業を済ませておけば特にトラブルもなくスムーズでした。
ヨーロッパ内を効率良く移動する場合、どうしてもLCCの利用は避けられませんので、記事を参考にしてチケットを購入してみてください!
訂正とお詫び:表組みを一部修正しました。(2024年5月21日)
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
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