Snowflakeは、2024年4月18日、アジアで初めてとなる「カスタマー エクスペリエンスセンター 東京(CEC Tokyo)」を、東京ミッドタウン八重洲の東京オフィスに開設することを発表した。米国本社であるサンマテオ、ロンドン、アムステルダムに続く4拠点目となり、同施設の設立にあわせて東京オフィスも移転している。
Snowflakeの社長執行役員である東條英俊氏は、「CECを起点に、顧客やパートナーに対して、Snowflakeの持つ価値やデータ活用の方法などを、エンゲージしながら伝えていく。これにより日本企業のDX推進やデータドリブン経営を推進したい」と説明する。
“Snowflake = Data Platform”のメッセージを、対面で直接発信
CEC Tokyo開設には、コロナ禍が収束し、生成AIをはじめとした最新テクノロジーの活用について顧客と議論することが増えてきた中で、“対面”での対話を増やしていくという狙いがある。
加えて、かつての“データウェアハウスをクラウドで提供する事業者”というイメージを一新して、「Snowflake = Data Platform」というメッセージを直接伝えていきたいという想いもあるという。
CEC Tokyoでは、顧客とのエンゲージ強化として、個社別の「CEC ブリーフィング」と集団形式の「CEC エグゼクティブブリーフィング」を提供する。
個社別のブリーフィングでは、半日あるいは1日をかけて、Snowflakeの認定エキスパートからの情報共有や提案などを得られる。顧客毎に最適化されたプログラムが組まれ、日本だけではなくアジアパシフィックの顧客も対象となる。
一方のエグゼクティブブリーフィングは、同じ業界や共通の課題を持つ顧客や潜在顧客に集まってもらい、ディスカッションなどを通して、参加者同士のつながりを深め、新たな知見を得てもらうために実施する。
「技術面からビジネス面まで幅広いテーマで展開する。特に経営層とよく話すようになった、“データ活用でどうビジネスの価値を高めていくか”を、お客様の知見も得ながら、共有していきたい」(東條氏)
その他、CEC Tokyoで展開するプログラムとして、年2回ある本社大型イベントでの発表を中心とした製品ロードマップの理解促進や、テクノロジーパートナーとの連携の紹介、Snowflake自身のSnowflakeの活用事例を共有する「Snow on Snow」などを用意する。
CEC Tokyoを起点にデータ活用人材を育成、“グローバル初”の対面トレーニングも開始
「現在、AI人材やデータ人材の確保は難しく、そのためのコストも増大している。そのため、自社で抱えるエンジニアのリスキリングや、ITとは無縁だった従業員にもデータ活用してもらうことが重要になる」と東條氏。
このような現状を受け、CEC Tokyoを起点に、データ活用人材の育成にも力を入れる。トレーニングルームやコミュニティが交流できる“The Lodge”といった設備を整え、トレーニングプログラムやコミュニティ活動を強化していく。
トレーニングにおいては、同施設の開設にあわせて、“グローバルで初めて”対面でのプログラムを開始。Snowflakeのトレーニング受講者数は、2021年から2023年までの間で、18倍にも増加。拡大する需要に応えるべく、トレーナーの人数を増やし、メニューも拡充しながら、オンラインと対面の両面でトレーニングを展開する。
具体的には、基礎からSnowflakeを知るための無償のトレーニングコース「ASCENT」、ハンズオンでSnowflakeに触れながらステップ毎に学ぶことができる無償の学習コンテンツ「UNIVERSITY」、これらに加えて、有償でのオンライン・対面でのインストラクタートレーニングを拡充していく。
Snowflakeのコミュニティである「SnowVillage」においては、新たにインダストリ毎のコミュニティを発足する予定であり、「業界固有の課題について意見交換する場をつくりたい」と東條氏。データ活用推進のキーマンを育成するために実施してきたワークショッププログラム「Data Polaris Bootcamp」も継続していく。
CECは5月より本格始動、オフィスデザインはSnowflakeの“雪”で統一
新オフィスは、4月22日から稼働を開始し、CEC Tokyoは5月から最初のプログラムが始まる。ここからはオープン前のCEC Tokyoや新オフィスの様子をお届けする。