ソニーが海外向けに、新しいオーディオ製品群“ULT POWER SOUND”を発表した。重低音再生をウリにしたもので、Bluetoothスピーカーやワイヤレスヘッドホンがある。国内で販売するかどうかについては不明。
各モデルとも低音を増強させるためのULTボタンを搭載。より深くより低い周波数の低音を好むリスナーのために設計した「ULT1」は豊かな重低音を出すためのモード。筋肉質でパワフルな低音を好むリスナー向けの「ULT2」はよりパワフルでパンチのある低音を出すモードとのこと。ただし、どのモードの再生ができるかは、製品ごとに違いがあるという。以下、海外情報をもとに発表製品をまとめる。
Bluetoothスピーカー3機種の展開
「ULT TOWER 10」は、TOWERという名が示す通り大型のBluetoothスピーカーだ。米国価格は1199ドル。海外で販売されている「SRS-XV900」よりもさらに大きく、バッテリー駆動はできない。大迫力の重低音、360°パーティーサウンド、360°パーティーライト(全方向性照明)、付属のワイヤレスマイクによるカラオケ機能など、パーティー向けの機能が充実している。カラオケに使う際は、エコーや2本のマイクでデュエットもできる。また、ハンドルと車輪も内蔵しているようだ。
「ULT FIELD 7」は、コンパクトなBluetoothスピーカーシステムだ。製品としては現行の「SRS-XG500」を継ぐものと考えられ、米国での価格は499ドル。ULT TOWER 10をコンパクトにしつつポータブルで利用できるようにしている。強力な低音、ダイナミックな照明機能、カラオケ用のマイク端子を搭載している。マイクのほかにギターの接続も考慮されている。環境ノイズを検知して、最適な再生が可能なシステムが搭載されている。
バッテリー動作が可能で、最大30時間の再生が可能だ。急速充電機能も搭載している。戸外でも使用できるように耐水性、防錆性、防塵性も考慮されている。
ULT FIELD 7もULT TOWER 10も互換スピーカー同士でリンクする機能が搭載されている。また、ULT FIELD 7は一体型のハンドル部分が設けられていて、可搬しやすく水平設置でも垂直設置でも動作が可能だ。
「ULT FIELD 1」はさらにコンパクトなBluetoothスピーカーだ。米国価格は129ドルでシリーズ中もっともコンパクトなモデルとなる。強力な低音機能を備えているが、ほかのモデルとは異なり、このモデルにはULTサウンドモードは一つしかない。汎用性の高いマルチウェイストラップを装備、耐水性、防塵、防錆、耐衝撃設計などポータブル用途が考慮された設計がなされている。カラーバリエーションも豊富で、ブラック、オフホワイト、フォレストグレー、オレンジが用意されている。「ULT FIELD 1」は最大12時間のバッテリーでの再生が可能だ。
重低音重視のヘッドホンも登場
「ULT WEAR」はラインナップで唯一のワイヤレスヘッドホンだ。従来のXBシリーズ(Extra Bass)に似たコンセプトに感じた。米国価格は199.99ドルだ。こちらも低音が強化されたモデルとなり、2つのULTモードが使用できる。また、ソニー独自の統合プロセッサーV1を内蔵。ULT POWER SOUNDシリーズ向けに開発したドライバーユニットを採用している。また、デュアルノイズセンサーを搭載した高性能なノイズキャンセリング機能を持つ。
ライフスタイルやカルチャーとの融合を積極的に推進
なお、ソニーはULT POWER SOUNDシリーズの発売にあたり、グラミー賞を受賞者のペソ・プルマとパートナーシップを結んだ。ソニーのオーディオ・ブランド・キャンペーンFor The Musicの一環として起用されるということだ。ULT POWER SOUNDシリーズは重低音にフォーカスしただけではなく、ライフスタイルに溶け込むコンセプトを前面に据えたユニークな製品群だ。使用イメージの画像を見ると、使うシーンもわかりやすい。ULT TOWER 10はホームパーティー、ULT FIELD 7はストリート、ULT FIELD 1はアウトドア。どちらかといアメリカのライフスタイルに向いた製品群であるように思われるが、日本での展開も気になるところだ。
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