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「虎ノ門をXRの聖地に」TOKYO NODEで生まれた新しくクリエイティブな都市体験

「TOKYO NODE XR Hackathon powered by PLATEAU 2023 最終審査会 AWARD NIGHT」レポート

特集
Project PLATEAU by MLIT

提供: PLATEAU/国土交通省

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グランプリはXRのための"位置認識"基盤「TORANOMON bird's eye view」

 グランプリはLUDENSの「TORANOMON bird's eye view」が獲得した。

 LUDENSが提案するのは都市の身体性を取り戻す「TORANOMON bird's eye view」。都市において個人の位置や周囲の環境を知覚するXRのための基盤機能だ。高層タワーに囲まれたり、電車で長い距離を移動したりすることにより、私たちはヒューマンスケールを超えた環境に置かれてしまう。周りのさまざまなこと・ものが知覚しづらくなる都市での移動を解消するインフラを目指す。

 想定する使用シーンはこうだ。虎ノ門エリアを訪れた人はスマホのカメラを周囲にかざして、興味のあるものを探す。すると、虎ノ門のさまざまな場所やほかのユーザーのいる場所、バーチャルコンテンツのある場所を示すノードが表示される。

 ノードをタップするとスマホカメラの一人称視点からバーチャルカメラの俯瞰視点にシームレスに切り替わる。周りを見渡したり、ノードのあるところに視点を移動させて離れた空間の様子を伺う、自分の現在地と自分の行きたい場所の位置関係を直感的に把握できる。巨大な都市でも個人の位置や周囲の環境を知覚できるようになり、結果としてさまざまな場所やバーチャルコンテンツと結びつける基盤として機能するということになる。

LUDENSの清水岳氏、安藤正仁氏

 建物の中と外を横断しながら利用するための基盤機能として、建物の中でも外でも自分の位置を認識することが必要となるが、屋内ではImmersalとPinnacleが組み込まれた虎ノ門SDKを、屋外ではGeospatial APIを使用することで実現している。

 授賞の理由に、杉山氏は「まちづくりの視点から都市の抱えている課題をテクノロジーで解決している」という点を挙げた。LUDENSの清水岳氏は受賞の喜びを以下のように語った。

「もともと自分は建築がバックグラウンドにあるので、自分が普段課題と思っている、大きなビルを見たときに何があるのかわからなかったことに取り組めた点が良かったと思っています。オープニングデーの『虎ノ門を都市XRの聖地にする』という言葉にすごく刺激を受け、空間コンピューティングの領域で、みなさんに便利に使っていただくアプリやサービスを提供することでXRが浸透していく社会を目指していければと思っています」(清水氏)

虎の門を舞台にドラムを撃ちまくる、Xplorer Prize賞は「SKyscraper stage in Toranomon」

 Xplorer Prize賞はSKiTの「SKyscraper stage in Toranomon」が選ばれた。

 SKiTが開発したのは虎ノ門を背景にAR演出を楽しめるARドラム。ドラムの演奏に合わせてビルにさまざまなエフェクトが表示される。電子ドラムのMIDI信号を使って、どのパーツをどのように叩いたかを検出してARで演出を出す仕組みだ。ドラマーの手や足の動きとビルの動きを合わせる(遅延を避けて有線ネットワークを構築)、ダイナミクスもしっかり表現するなど、自身がドラマーだというさくたま氏がこだわった細かな作り込みがポイントになっている。

さくたま氏のARドラム実演がとにかくかっこいい

Volumetric Prize賞は、ARコンテンツに好きな身体で参加できる「WaraWara」

 Volumetric Prize賞はばいそん氏の「WaraWara」が選ばれた。

「WaraWara」は場所を身体で楽しむロケーションベースのARコンテンツ。好きなアバターで記念撮影ができるカメラアプリだ。SNSの編集画面にジャンプして、画像を編集して投稿するという一連のフローが体験できる。

 アプリを起動してしばらく待つと、今いる場所の遊べるコンテンツがリストアップされる。コンテンツを見つけたら、身体をスキャンするモードに移行し、その場で自分の身体をコンテンツに反映できる。複数体のスキャンが可能なので、一緒にいる人とともに楽しむという体験もできる。

ばいそん氏

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