ELYZA、グローバルモデルに匹敵する日本語LLMを開発

　ELYZAは3月12日、日本語の大規模言語モデル（LLM）において、700億パラメーターの最新モデル「ELYZA-japanese-Llama-2-70b」を開発し、グローバルモデルに匹敵する性能を達成したと発表した。

　ELYZAは東京大学松尾研究室発、大規模言語モデルの社会実装を進めている。新たに開発したモデルはグローバルモデルに匹敵する性能を実現しており、国内モデルのなかでは最高性能だという。

　ELYZA が公開している日本語ベンチマーク「ELYZA Tasks 100」を用いた人手によるブラインド性能評価およびStability AI が提供しているベンチマーク「Japanese MT-Bench」の自動評価にて、公開されている日本企業の大規模言語モデルを大きく上回ったことを確認。さらに、OpenAIの「GPT-3.5 Turboシリーズ」やAnthropicの「Claude 2シリーズ」、Googleの「Gemini 1.0 Pro」をはじめとするグローバルモデルにも匹敵する性能を達成したという。

ELYZA-japanese-Llama-2-70b

ELYZA Tasks 100による性能評価（グローバルモデルとの比較）

ELYZA Tasks 100による性能評価（国内モデルとの比較）

Japanese MT-Bench（数学およびコーディングカテゴリを除く）による性能評価

　同社では、新たに開発した日本語大規模言語モデル群を「ELYZA LLM for JP」シリーズとして、今春以降、APIサービスや共同開発プロジェクトといったさまざまな形態で順次提供を開始するほか、チャット形式のデモサイトを公開した。

　同社では今後、本モデルを皮切りに日本語においてグローバルプレイヤーが提供するLLMに匹敵する性能を持つ汎用LLMの開発・改善を進めるとしており、グローバルモデル以外の新たな選択肢として、主にセキュリティーやカスタマイズ性を重視する企業、自社サービスや事業にLLMを組み込みたい企業に向けて、安全なAPIサービスや共同開発プロジェクトなど様々な形態で順次提供を開始するという。

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