このページの本文へ

初期費用を抑え、導入/運用開始までの時間を短縮。免許取得支援サービスもオプション提供

NEC、最小構成のローカル5Gシステムをパッケージ販売開始

2024年03月06日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 NECは2024年3月6日、「ローカル5Gパック」の販売を開始した。ローカル5Gシステムのオンプレミス構築に必要な機器を、初期設定済みの最小構成パッケージとして提供するもので、ローカル5Gの導入課題である「初期費用が高額」「導入や運用開始までに時間を要する」といった課題の解消を図る。加えて、無線局免許の申請手続きをNECが支援するオプションも用意している。

NECが販売を開始した「ローカル5Gパック」の特徴

 ローカル5Gパックのセット内容は、基地局に必要な機能を一体化したSub6小型基地局「UNIVERGE RV1200」、RV1200の制御サーバー「UNIVERGE RV1200-C」、C-Plane/U-Planeデータの制御サーバー「UNIVERGE RV-C6000」、基地局収容のためのPTP(Precision Time Protocol)対応スイッチ「UNIVERGE QX-S708G」、GPSアンテナ(以上各1台)、SIMカード(5枚)。この構成により、5Gコアを含むすべてをオンプレミス配置可能にしている。

 さらにオプションとして、5Gアンテナ(指向性/無指向性)、各種5G端末、グランドマスタークロック、無線免許取得支援サービス、現地調整サービス、保守サービスなども提供が可能。

 Sub6小型基地局のUNIVERGE RV1200は、コンパクトな筐体(250×210×57mm、約3kg)内に、5G基地局が必要とする機能群(RU/CU/DU)を収めたモデルで、ローカル5Gをシンプルな構成からスモールスタートし、スケールアウトしていく用途に適するという。

 また、各機器を初期設定済みで提供することにより、ローカル5Gシステム構築の工数を従来比でおよそ80%削減できるという。

ローカル5G向け小型基地局「UNIVERGE RV1200」の特徴

 ローカル5Gパックの希望小売価格(税抜)は398万円。4月末から受注を開始し、6月末からの提供開始を予定している。

 なおNECでは2023年8月、長野県で開催された「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」において、ローカル5Gを活用したワイヤレスカメラによる高精細なインターネットリアルタイム映像配信(DAZN、U-NEXTおよび海外への伝送)を実施した。この取り組みにおいても、可搬基地局車にUNIVERGE RV1200を搭載して通信を行い、その性能を実証している。

ローカル5Gパックの利用イメージ(リアルタイム映像配信)

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード