グーグルは2月8日、同社が開発する大規模言語モデル「Gemini」の最上位グレードとなる「Ultra 1.0」を利用できるチャットAIサービス「Gemini Advanced」を発表、あわせて従来「Bard」の名前で展開されてきたサービス名を「Gemini」に変更することも明かされた。
現在Geminiはブラウザー(40言語に対応)および「Geminiアプリ(Android)」「Googleアプリ(iOS)」で利用できる。
Gemini Advancedは2ヵ月間無料
最新の「Gemini Ultra 1.0」が使える「Gemini Advanced」は、本日から提供されるグーグルのサブスクリプションサービス「Google One」の最上位プラン「Google One AI Premium Plan」に加入することで利用できるようになる。
「Gemini Advanced」の特徴としてグーグルは「コーディング、論理的推論、示唆も含む指示への対応、クリエイティブなコラボレーションなど、複雑なタスクをより効率的に行えること」などをあげている。
さらに、今後数ヵ月間にわたって「マルチモーダル機能の拡張、コーディング機能のさらなる強化、ファイル、ドキュメント、データをアップロードしてより深く分析する機能」といった新機能や限定機能を継続的に追加していくという。
価格は2900円/月だが、2ヵ月間は無料になっている。ライバルとなる「ChatGPT Plus」は20ドル(およそ2990円)/月なので、現在のところ少しだけ安価だが、為替の状況によって変化しそうではある。
「Google One AI Premium Plan」に加入すると、左上に表示されているように、すぐに「Gemini Advanced」が利用できるようになる。
表示部分をクリックすることで従来の「Gemini(Pro 1.0)」と切り替えることができる。
英語に最適化されてはいるが、日本語でも問題なく利用できた。
Gemini アプリの登場
Androidでは新しい「Gemini」アプリ、iOSでは「Google」アプリを利用することで、スマートフォンでもGeminiを利用できるようになる。
日本ではまだダウンロードできなかったが、来週には日本語と韓国版が提供される予定、他の言語に関しても順次投入されるとしている。
「Duet AI」もGeminiに統一
なお、今回の発表にあわせて、グーグルの他のAI関連サービスも「Gemini」にブランド名が統一される。
Google Workspaceで提供されていた「Duet AI for Workspace」は「Gemini for Workspace」となり、間もなく「Google One AI Premium Plan」に加入したユーザーもGmail、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、MeetでGeminiを使えるようになる。
また、Google Cloudで提供されていた「Duet AI in Google Cloud」は「Gemini for Google Cloud」に変更される。