OpenAIは1月10日(現地時間)、新しい企業向けプラン「ChatGPT Team」を発表した。「ChatGPT Plus」相当の機能が利用できるほか、チーム管理機能を備えた専用のワークスペースを利用できる。また、サーバーにアップロードしたデータや会話からGPTモデルが学習をすることはない。
価格は1ユーザーにつき年間払いで25米ドル(およそ3640円)、月払いで30米ドル(およそ4370円)。
ワークスペース内でクローズドなGPTを作成できる
ChatGPT Teamは、一般向け有償プランChatGPT Plusに一人あたり5ドルをプラスすることで、すべてのPlusの機能に加えて以下が提供される。
・DALL·E 3、GPT-4、Browsing、Advanced Data Analysisなどの利用上限の増加
・ビジネスデータや会話に基づくトレーニングの禁止
・チーム用の安全なワークスペース
・ワークスペースでカスタムGPTを作成・共有する機能
・ワークスペースとチーム管理用の管理コンソール
・新機能や改善への早期アクセス権
特に注目したいのは、ワークスペースでカスタムGPTを作成・共有する機能。これを使えば、会社やチーム内にしか公開できない知識を持ったカスタムGPTを安全に作成・共有できるのだ。しかも作成にプログラムの知識は必要ない。
カスタムGPTの用途としては、プロジェクト管理の支援、チームのオンボーディング、コード生成、データ分析の実行、既存のシステムやツールでの安全なアクションの実施、ブランドのトーンに合わせたテキストの作成などが考えられる。また、本日公開された「GPT Store」でニーズにあったGPTを探索することも可能だ。
ChatGPT TeamとEnterpriseの違い
ChatGPTにはこれまでも企業向けとして「Enterprise」プランが用意されていたが、大企業や大規模な組織を対象としており、企業レベルのセキュリティとカスタマイズが可能だが、そのぶんコスト的にも都度見積もりとなっており、小規模な企業にとってハードルが高かった。
今回、一般向けの有償プランとほとんど変わらない価格で、データの安全性を担保されたプランが登場したことで、小規模な企業顧客にも対応できる選択肢が増えた形だ。