接続はシンプルで快適
一方で「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」の接続性はシンプルで快適。たとえば「G FITS」の場合、USBアダプター接続とBluetoothの切り替えは、3回タップする。PCの場合は、接続できたかどうかは独自アプリの「G HUB」で確認できるが、PS5だと接続できたかどうかは、実際に音が出るまで分からない。タップ操作にも慣れが必要だ。
しかし、「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」は、充電ケースから出したらすぐにUSBアダプターと接続できる。「INZONE Buds」はPC接続と、PS5/Mobile接続はスイッチで切り替える必要があるが、そういった手間もない。PCにおいても同様だ。
ちなみに、BluetoothとPS Linkは同時接続ができるため、スマホとBluetooth接続していても、USBアダプターを接続したPS5やPCとは接続できて音が聞けるし、電話がかかってくればスマホで通話もできる(着信はイヤホン側で操作できないので、スマホを操作するしかないが)。
また、前述した「PlayStation Portal リモートプレーヤー」は、Bluetooth接続に対応していないため、ワイヤレス接続したい場合は、PS Linkを使う必要がある(イヤホンジャックはあるので、ジャックに挿せるBluetoothレシーバーを使えば、接続できないこともないが)。PS Link対応の製品は、「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」か2024年2月21日発売予定の同社の「PULSE Elite ワイヤレスヘッドセット」のみ。
現状インナーイヤホンで「PlayStation Portal リモートプレーヤー」に無線で接続できるのは、「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」のみとなっている。
接続距離は短め?ただし、再接続はラクチン
1つ気になったのは、筆者は机の下にPCやPS5を置いているのだが、「INZONE Buds」と「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」は、時々片方または両方の接続が切れることがあった。そこで、最後にやや意地悪なテストとして、USBの送受信機を取り付けてどれだけ離れられるか実験してみた。
「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」は扉2つ隔てたトイレに入ったところで接続が切れたが、「INZONE Buds」は接続が維持できた。ただし、「INZONE Buds」も直線距離で10mは離れる2階に上がったところで接続が切れた。一方で、「G FITS」はロジクールの売りのゲーミングマウスやキーボードにも採用しているLIGHTSPEEDワイヤレスの強みにより、2階に上がっても多少音は崩れたものの接続自体は維持できていた。
とはいえ、接続の復旧はUSB送受信機がある部屋に戻れば行われ、それでも接続できない場合でも、「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」は、PS Linkボタン1つで解決するので分かり易くて好印象。とはいえ、自宅の2.4GHz帯の混雑具合などにもよるが、できるだけ障害物のない場所にPS5を置いて使った方が良さそうだ。
接続のし易さは好適、主な使用がPS5ならアリ
「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」は、PS5や「PlayStation Portal リモートプレーヤー」で使うには、PS Linkで素早く接続でき、遅延のない音でゲームがプレイできる。PCやスマホとも接続できるが、あくまでイヤホンとして使えるようにしているだけで、専用ソフトも用意していない割り切りを感じた。
曲の再生や曲送り操作ができないのも、音楽再生用としてではなく、PS5で使う際はDualSense ワイヤレスコントローラーやPS5用のメディアリモコンと、操作できるデバイスが既にあるためであると考えれば納得がいく。
その分、ゲーム中に音が大きすぎると気になった際に、左右どちらでも手早く音量調整ができるように物理ボタンが搭載されている、といったゲーマーに重きを置いた配慮がなされていると感じた。
音質は全体的に軽く「INZONE Buds」などにはやや劣る印象。しかしながら、「PlayStation Portal リモートプレーヤー」に現状唯一ワイヤレスで接続できるという点や、PS LinkとBluetoothに同時に接続でき、接続方法を切り替えることなく2つのデバイスで同時に使える利便性は好印象。
PS5でゲームをプレイするための完全ワイヤレスイヤホンが欲しい、接続の手軽さ、シンプルな操作性に魅力を感じたら、「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」の購入を検討してみてはいかがだろうか。
ASCII.jpの最新情報を購読しよう