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AWS re:InventのCEO基調講演は生成AIのトピックが中心

生成AIに傾倒するAWS Amazon Qはビジネスユーザーも視野に

2023年11月30日 18時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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生成AIの開発でも重要なデータ連携 Zero-ETLインテグレーションを加速

 セリプスキー氏が最後に取り上げたのは、生成AIの開発でも大きな鍵となるデータ戦略だ。「アプリケーションの開発に必要なデータは最新でなければならないし、完全で正確でなければいけない。発見可能で、必要なときに使えなければらない」とセリプスキー氏は指摘する。とはいえ、組織にはさまざまなデータソースがあり、使い方もさまざま。すべてをカバーするツールはないため、適切なサービスでデータを運用しつつ、分散したデータを統合する必要がある。

 その点、AWSはデータレイクとして利用できるAmazon S3、Auroraのようなリレーショナルデータベース、目的に特化した8つのデータベース、Amazon Redshiftのようなデータウェアハウス、ビッグデータ向けのEMR、アナリスティックサービスなど包括的なデータサービスを用意している。「これくらいの選択肢がなければならない。コスト、パフォーマンス、スケールなど、自分のジョブにあったツールを選択してもらえる」(セリプスキー氏)。

もっとも包括的なデータサービス群

 その上で、データごとにできてしまうサイロを破壊し、どこにいても使えるようにしなければならない。そこで今まで使われてきたのがETLと呼ばれるプロセスだ。しかし、ETLでは抽出、変換、ロードという名前の通り、さまざまな処理ロジックを設計しなければならない。もちろん、データソースが変換されたら、コードを書き直さなければならないため、負荷はますます高くなる。こうした「大変で、つまらないETL」処理をなくすのが、AWSが提唱する「Zero-ETLインテグレーション」というコンセプトだ。

 現在、RedshiftはAurora SQLとのZero-ETLインテグレーションにより、ほぼリアルタイムのアナリスティックをペタバイト級のデータで行なえるようになっている。今回はRedshiftのZero-ETLインテグレーションにAurora PostgreSQL、RDS for MySQL、DynamoDBが追加された。さらにデータストア同士だけではなく、DynamoDBと検索サービスであるOpenSerch ServiceとのZero-ETLインテグレーションも可能になった。さらにデータのカタログ化や検索、共有を実現するDataZoneにはAIリコメンデーション機能が追加された。データのアクセス制御を実現するためのメタデータ登録を実現する。

新たに発表された3つのZero-ETLインテグレーション

 セリプスキー氏は「AWSでもっとも大事なのは、みなさま方の革新です。さまざまな形でサポートさせてもらいます。ぜひいろいろなことにチャレンジしてください。今まで想像できないことをやってもらいたいと思います」と聴衆にアピール。想像できなかったことの一例として、「Project Kuiper」を紹介する。Project Kuiperは低軌道衛星を用いた従来カバーできなかった地域にブロードバンドのインターネット接続を提供する。kuiperとの接続に関しては、インターネットではなく、プライベート接続もサポートされる予定だ。セリプスキー氏は「ぜひみなさんreinventしてください」と語り、基調講演を終えた。

衛星インターネットプロジェクト「Project Kuiper」

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