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更年期の女性の健康をサポートするソリューションを提供、YStory

 3番手には、35歳以上の女性向けに更年期障害のデジタルヘルスケアプランを提供しているYStoryが登壇。共同設立者のSherry Shi氏によるプレゼンテーションが行われた。

 YStoryは京都大学と協力して研究を行い、更年期障害に関する問題を解決しようと取り組んでいる。ホルモンバランスの変化により、さまざまな症状が出るとわかっているが、人それぞれ症状が違うことなどから周囲の理解を得られにくいこと、診断が難しく原因を特定するのに時間がかかることが多いと指摘。自分自身を大切にし、理解することが大事だと開発の動機を語った。

 YStoryでは、医学的・技術的な方法で解決することを目指し、前向きに年齢を重ねる方法を提案するアプリを開発。症状の入力を行うと、その人に応じたプランが提案される仕組みだ。このほか、コミュニティで同じ症状や悩みを持つ人と会話したり体験を共有したりすることで、自分だけが悩んでいるのではないと励みになったり、他者の経験などを参考にしたりすることができるという。

 そのコアとなるシステムにはAIを導入し、パーソナライズされたDTx(デジタルセラピューティクス。医師の管理下で患者自身が使用する治療目的のプログラム。病気の予防、診断、治療などの医療行為を、デジタル技術を用いて支援、または実施するソフトウェア)のソリューションとして提供される。

 第一弾として、200人を対象として日々の変化を追跡調査して症状と解決策の関係性、アプリが役に立ったかという調査を行い、来年からは第二弾として医療機関でのトライアルを予定しているという。

 質疑応答では、ビジネスモデルについて質問があった。Sherry Shi氏は、現在はBtoC、BtoBtoCのようなアプリを通して個人に提供するほかに、医師を介して患者に提供する方法や企業を通して福利厚生プログラムのようなビジネスも視野に入れていると回答。特に、企業プログラムの場合は、従業員のサポートに役立て、離職率を減らしたり満足度を向上させたりすることができる内容に価値が生じるとした。

 さらに、そういった内容にプライバシーの課題はないのかという質問や、収益モデルについての質問が寄せられた。これらについて、まずデータに関しては、入力されたままの“生のデータ”は有しないと回答。アプリの利用料金に関しては、まだ計画中ということだが、収益が出るようにすると回答があった。

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