自分がコントロールできるのは自分の思考と行動だけ
目標達成への意欲が湧くのは、目的があるからこそ。そして目標を達成していくと、人生をコントロールできる感覚が身につくという。とはいえ私たちは、すべてのものごとをコントロールできるわけではない。そのため、うまくいかないと壁にぶつかり、みじめな気分になってしまったりする可能性もあるのだ。
そこで、コントロールできないものを手放し、コントロールできるものだけをコントロールして生きていくべきだと著者は主張するのである。
だが、はたして私たちがコントロールできるものとはなんだろう? この問いについては、以下のような記述がある。
自分、もっと言えば自分の思考と行動です。人生をコントロールするとは、自分をコントロールするということなのです。思考と行動のコントロールに集中すれば、人生をコントロールできるようになります。(34ページより)
実際のところ、私たちはとかく、自分の願望よりも周囲の願望や思惑を優先してしまいがちである。したがって、「自分にとって価値のある人生とはどのようなものか、価値ある人間とはなにか?」ということを明確にするため、それを自由に書き出してみるべきだと著者はいう。
簡単な話で、「人生の目的」などと大層なことを考えなくても、自分が大切にしたい価値観、もの、人を大切にしながら生きることが、求めるものを得る効果的な生き方につながるということだ。
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