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印南敦史の「ベストセラーを読む」 第25回

「カイジだったらこんなときどうする?」絶望的な状況を乗り越える“漫画思考”の仕事術

2024年02月15日 07時00分更新

文● 印南敦史 編集●ASCII

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 『武器としての漫画思考』(保手濱 彰人 著、PHP研究所)の著者は、東京大学理科1類に現役合格し、在学中に経済産業省後援のビジネスコンテストで優勝。現在は「キャラアート」というベンチャー企業の代表取締役会長を務めているという人物。

 経歴はあまりに華々しく、いかにもやり手のエリートといった印象だ。しかし、もともと大の勉強嫌いで、高校時代は「大学受験など到底無理」という学年最下位レベルの成績。起業後にも3億円の負債を抱えて破綻寸前まで追い詰められるなど、実際は泥くさく壮絶な人生を歩んできたのだという。

 だが、あるときふと手にした『寄生獣』という漫画との出会いが大きな転機となり、そこから人生が大きく変わったのだそうだ。不勉強な私はこの漫画を読んだことがないのだが、絶体絶命の状況下で絶望している主人公に自分と重なる部分があることを知り、そこから希望を得たというのだ。

 具体的には、「まともに勉強のできないクズのような自分には、『漫画で人生を変える』という方策がある」と気づき、それが本書のタイトルにもなっている『漫画思考』の原点となったわけである。

Image from Amazon.co.jp
武器としての漫画思考

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