T7 Shieldから1.8倍近くも性能向上
NVMe M.2 SSDに迫るアクセス速度
USB 3.2 Gen2×2 Type-Cポートを備えるデスクトップパソコンにT9をつなげて、その実力を確認していこう。使用したモデルは公称リード・ライトが2000MB/秒に達している4TBモデルで、比較用としてT7 Shield 4TBモデルも用意した。
ベンチマークソフト「CrystalDiskMark 8.0.4」での計測は“デフォルト”モードで、データサイズ16MiB、64MiB、256MiB、1GiB、4GiB、16GiB、64GiBを実行している。
T9のシーケンシャルアクセス速度は、リード2000MB/秒台、ライトはおおむね1800MB/秒台を発揮している。コストを抑えたパソコンに内蔵されているNVMe M.2 SSDに迫るアクセス速度で、10GbpsとなるUSB 3.2 Gen2接続のT7 Shieldからは、1.8倍近くもパフォーマンスアップしている。
続けて実効速度も確認していこう。容量42.8GBの動画ファイルと、ファイル数が355個で容量59.6GBのゲームデータフォルダーのコピーに要した時間を確認した。すると、T9はT7 ShieldからPC→ポータブルSSD、ポータブルSSD→PCともに4割程度もコピー時間が短縮している。T9は20GbpsのUSB3.2 Gen2×2インターフェースの性能をしっかりと発揮しているわけだ。
USB3.2 Gen2×2環境ならT9を選びたい
USB3.2 Gen2×2 Type-Cポートを備えるモバイルデバイスは多くないが、USB 3.2 Gen2 10Gbpsの倍近いリード・ライトを発揮するT9の高パフォーマンスはメリット大と言える。手のひらサイズとなるミニPCなど、ストレージの増設スペースが限られるパソコンのユーザーに向いているだろう。
高速アクセスできるUSB3.2 Gen2×2 Type-Cを有するなら、仕事の作業データや、写真や動画ファイルなどを外付ストレージにストレスなく保存できる。
この連載の記事
- 第455回
デジタル
「Ryzen 7 9800X3D」が最強ゲーミングCPUであることを証明する - 第454回
デジタル
性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ - 第453回
デジタル
性能も上がったが消費電力も増えた「Ryzen 7 9800X3D」最速レビュー、AI推論の処理速度は7800X3Dの約2倍! - 第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 - 第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る - 第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? - 第449回
デジタル
Ryzen 9000シリーズの性能にWindows 11の分岐予測改善コードはどう影響するか? - 第448回
デジタル
TDP 105W動作にするとRyzen 7 9700X/Ryzen 5 9600Xはどの程度化ける? レッドゾーン寸前を攻める絶妙な設定だが、ゲームでの効果は期待薄 - 第447回
デジタル
Zen 5とTDP増でゲーム性能は向上したか?「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」の実力チェック - 第446回
デジタル
「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」は“約束された”最強のCPUになれたのか? ベンチマークで見えた利点と欠点