親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第237回
見たいコンテンツを見るためにテレビを使う
Z世代の4人に1人は家にテレビがない(実家暮らし以外)、VODサービスも人気
2023年09月19日 09時30分更新
実家以外に住んでいるZ世代の26%は家にテレビなし
「Z世代のテレビ離れ」が話題になることがあるが、Z世代は実際はどのくらいテレビを見ているのだろうか。Z世代を対象としたotalab調べの「テレビの使用に関する実態調査」(2023年6月)を見てみよう。
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実家暮らし以外のZ世代に「あなたの家にテレビはありますか?」と聞いたところ、約4分の1にあたる26%が「ない」と回答。そもそもテレビを見る見ないではなく、4人に1人が家にテレビがないのだ。
家にテレビを置いているZ世代に、どんなテレビを持っているか聞いたところ、「地上波のみ映る」(45%)と「地上波とVODサービスがどちらも映る」(44%)はほぼ同率だった。VODサービス(動画配信サービス)とはNetflixやHuluなどのこと。Z世代にとって、VODサービスをテレビで見るのは当たり前になっているのだ。
なお、テレビを使用する割合は、約半数が「ほぼ毎日」となっている。テレビを使用するなかで一番利用時間が長いものは何か聞くと、「地上波放送(リアルタイム)」が52.4%で最多に。続いて「録画の視聴」(25.2%)、「ゲーム」(18.8%)などとなった。
今期作品でも見逃し配信、VODサービス利用も
今期作品(ドラマやアニメなど)を見る際にどの方法で視聴するか聞いたところ、「リアルタイム」(37%)、「録画」(32%)、「見逃し配信」(16%)、「VODサービス」(16%)となった。現在放送中の作品でも、リアルタイム視聴にこだわっている人は多いわけではなく、TVerやVODサービスなどで見る人も多いのだ。
また、テレビを使う理由は「お気に入りの番組や動画を見たいから」「特定の見たい番組や動画があるから」という理由が多かった。Z世代にとってテレビは見たいものを見るために使うもので、なんとなく見るという人は多くないのだ。
「見たいときに見たい。推しの出ている番組とかならリアタイするけど、そうでなかったら自分のタイミングがいい」と、ある大学生は言う。Z世代の視聴方法は大きく変化している。ただしコンテンツ自体から離れているわけではないので、今のようにZ世代の視聴スタイルに合わせたネットでの配信にも力を入れていくべきだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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