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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第833回

前回に引き続き、新型iPhone登場前に「iPhone 14 Pro」で撮った猫写真をお蔵出し!

2023年09月13日 12時00分更新

文● 荻窪 圭/猫写真家 編集●ASCII

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猛暑の8月。とあるお寺の門前で出会った“にゃつばて猫”。ほんと道路のすぐ脇で、あまりに近くにいたので思わずiPhoneで撮ってしまったのだった。2023年8月 アップル iPhone 14 Pro

 前回(「もうすぐ新型登場!? の前に「iPhone 14 Pro」で撮った”スマホでこそ”の猫写真を振り返った」)に引き続き、新製品が出る前に「iPhone 14 Pro」で撮った猫写真をお蔵出ししちゃおうシリーズだ。

 今回の1枚目は、夜のお寺猫。6月、うちのかふかが亡くなったとき、お寺に隣接するペット斎場で火葬してもらったのだけど、その夜のこと。そのお寺は保護猫活動もされているようで、お堂の外縁に猫ベッドが用意してあり、そこで白黒の猫が寝てたのである。

 思わず撮っちゃうよね。iPhone 14 Proを撮り出してカメラを向けると、とても暗かったので自動的にナイトモードになり、撮れたのがこちらだ。

夜の寺猫。猫ベッドがいくつかしつらえられていて、そのひとつで白黒の猫が寝てたのだった。ナイトモードとはいえ、夜にこの画質で撮れるのだからすごい時代になったもんである。2023年6月 アップル iPhone 14 Pro

 iPhone(に限らないけど)のカメラ画質って、いつのまにかすごく高いレベルに達してるので、近距離だとついiPhoneで先に撮っちゃう。冒頭写真は、たまたま歩いてて出会った寺の門前猫なのだけど、日常の猫スナップには十分なクオリティだ。

 もう1枚、iPhone 14 Proで撮ったお気に入りの猫写真を。暑い夏の日、エアコンのすぐ下にいながら布団の下に入ってるハチワレ。エアコンの近くがいいけど、直接冷風が当たるのはちょっと嫌だなあという風に見えるのがちょっと面白い。

真夏、エアコンががんがんに効いてる中、わざわざ布団の下に潜ってるとこがかわいかったので、背景にエアコンを入れて撮ってみた。2023年7月 アップル iPhone 14 Pro

 でも、室内でも屋外でも、もうちょっと望遠で撮りたいことは多い。そんなときに活躍するのが、iPhone 14 Proの「2x」モードだ。メインカメラが4800万画素になり、センサーサイズも大きくなって画質がすごく上がったのに伴い、カメラアプリに「2x」という選択肢ができたのである。

 個人的に使用頻度がかなり高いのが、この2x望遠。2x望遠の48mm相当で撮ると、形がきれいに出るから顔もきりっと撮れる。

這いつくばって子猫を真正面から。「2x」だと遠近もあまり強く出ず、顔をきりっと撮れるのだ。2023年7月 アップル iPhone 14 Pro

 近づきづらい外での猫も、2x望遠が活躍する。これは、透かし塀の向こうにいたハチワレ系の猫を2x望遠で撮ってみた写真。程良い距離感で撮れるのだ。

 ついでに言えば、昨今のiPhoneは何げなく猫AF機能を持ってるので、こういう構図でもちゃんと猫にピントが合ってくれる。たまたま出会った瞬間って、さっと取り出せるスマホが有利なのだ。

塀の向こうの猫が、ちょうど透かし塀越しに見える場所にいてくれたのだ。いいアングルになるようiPhoneの位置を調節しつつ撮影。この顔の模様がけっこう好き。2023年8月 アップル iPhone 14 Pro

 もう1枚、2x望遠で撮った猫を。上から見たときに「これ、どう見てもツチノコじゃん」と思って思わず撮ってしまった。全身をいい感じに入れたいとき、2x望遠が程良かったのだ。

 ツチノコに見えるよね……今の時代、ツチノコと言って、どのくらいの人に通じるかが不安ではあるけど。

ぷくっとした長毛種が地べたに張り付いてると、シルエットがツチノコに見えません? ツチノコって何? と言われると困るけど。2023年6月 アップル iPhone 14 Pro

 「ポートレート」モードで背景をボカしたいときも、2x望遠はよく使う。これは椅子でくつろいでたうちのミル。2x望遠だと、いい感じに切り取れるのだ。

「ポートレート」モードにしたら予想以上にカッコよく撮れたうちのミル。黒猫は光の当たり方が大事。2023年4月 アップル iPhone 14 Pro

 iPhone 14 Proは、「2x」の上に「3x」の望遠カメラも持ってるので、さらに遠いときは3xに切り替える。

冬の日なたぼっこ猫。日差しを浴びながら気持ちよさそうに寝てたので、「3x」の望遠でそっと撮ってみた。2023年1月 アップル iPhone 14 Pro

 でも、使用頻度は高くない。iPhoneに限った話ではないのだけど、メインカメラは常に最新のイメージセンサーを搭載し、センサーサイズもちょっとずつ大きくなり、画質もよくなってるのだけど、望遠カメラの画質はそれほど上がっておらず、画質の差が気になっちゃうのだ。

古いアパートの前で待機してたチャトラのハチワレ。この部屋の人が出てくるのを待ってるのだ。2023年9月 アップル iPhone 14 Pro

 ただ、最近のiPhoneの動向を見てると、そろそろ望遠カメラにも手を入れてくる頃かなと思ってるのである。

 この記事が掲載される頃は、新しいiPhoneの発表も終わってるから、さてどうなったのか。とりあえず、望遠カメラの強化に期待しております。そのぶん価格が上がりました、と言われると泣くけど。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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