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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第832回

もうすぐ新型登場!? の前に「iPhone 14 Pro」で撮った”スマホでこそ”の猫写真を振り返った

2023年09月12日 12時00分更新

文● 荻窪 圭/猫写真家 編集●ASCII

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広島県福山市の鞆の浦にて。長い階段を上ったところに地域猫の世話をしているおうちがあり、そこで日なたぼっこしてたキジトラ。階段の上ってことがわかるアングルで、そっと狙ってみた。2023年1月 アップル iPhone 14 Pro

 一ヵ月すべてが最高気温30度以上の真夏日だったという怖ろしい8月が終わる直前、新型コロナに感染して、外出もできてない荻窪圭です。

 そんなときはiPhoneネタに限るってことで、新型iPhoneが発表される(9月12日の深夜にアップルのイベントが開催されることは公知のこと。そこで新型iPhoneが発表されなかったらびっくりである)前に、「iPhone 14 Pro」での猫撮りを振り返ろうという趣向にしてみた。買い替え前のお蔵出し、ともいう。

 私は仕事がら、日常的にデジタル一眼を持って出歩くのだけど、それでも「これはiPhoneじゃないと無理!」って状況に遭遇することはけっこうある。典型的なのがこれだ。「猫が近すぎてカメラを構える隙間がない」案件。

 広島県福山市にある小さな漁港の近くでのこと。白い猫がうろうろしていたので写真を撮ろうとしゃがんだら、すごい勢いでこっちへとことこと小走りでやってきたのだ。あれよあれよという間に足元に入り込み、いきなり首から提げたカメラに手をかけられたのである。そうなったらiPhoneで撮るしかないではないか。

膝をついたら、いきなりこれである。人懐こいにも程があるので、左手で撫でたりしつつ、右手にiPhoneなのだった。2023年1月 アップル iPhone 14 Pro

 で、足元にちょこんと座られたので、猫の顔を撮るにはインカメラの出番である。iPhone 14 Proは、インカメラのクオリティが上がったので、その点は助かる(でも、できればメインカメラで撮りたいかな)。

インカメラに切り替えて、ローアングル猫自撮り。メインカメラに比べると画質は落ちるけど、こうなっちまったらしょうがない。2023年1月 アップル iPhone 14 Pro

 実はこの白猫、もう1匹いて、どっちも人懐こいのだった。きっと兄弟である。首輪をしており、近所のおうちで世話してるのである。

実は2匹居て、どっちも人懐こいのだった。片方は自動販売機の裏からひょっこり。2023年1月 アップル iPhone 14 Pro

 もう一つ、行こう。いつもの「保護猫シェルター QUEUE」でのこと。ひととおり撮ったり遊んだりしたのち、床に座ってiPhoneをいじってたときのことだ。

 当方、近眼で老眼なので、スマホを見るときは眼鏡を外して指に引っ掛けて、という老眼スマホ仕草が欠かせないのだが、そうしてたら指に引っ掛けた眼鏡が子猫に襲われたのである。これはもう、手にしてるiPhoneで撮るしかありえないよね。デジタル一眼は床に転がってるし。

キジトラの子猫にいきなり眼鏡が襲われたの図。目の前をふらふらしてる眼鏡のつるが気になったのだろう。2023年8月 アップル iPhone 14 Pro

 スマホのよさは、そのステルスさにもある。カメラを構えると撮られるほうも構えちゃうけど、スマホならその心配がない。猫も人も。

 とある静岡市の公園で、観光客の女性が猫を撫でてたのである。カメラを構えると「あ、撮影のじゃまをしちゃいけないかな」と手を引っ込められてしまうけど、スマホなら「あ、そのまま撫でてるところを撮らせてください」といえば済む。

静岡で出会った駿府猫。撫でられて気持ちよさそうにしてるところを撮らせてもらった。iPhoneだとこういうとき気軽。2022年12月 アップル iPhone 14 Pro

 基本的に、猫との距離が近くて、画角がちょうどいいシチュエーション(iPhone 14 Proの場合は24mm相当)は、iPhoneの出番である。冒頭写真がそうだ。

 そして、飼い猫を撮るときもそう。今年、知人にすすめられて猫の自動給水器を買ったのである。Amazonの「プライムデー」でいい感じのが安く出てたので。

 で、そこから水を飲んでる姿を写真に撮りたいと思ったのだけど、舐めてることがわかるアングルで、ミルに気づかれずにこっそり撮るのはなかなか難儀だったのだ。こっちが這いつくばってカメラを構えると、遊んでもらえると思って猫がこっちへ来ちゃう。遠くからこっそり撮れるほど家は広くないし。

 そこで活躍するのが、iPhoneとSHIFTCAM社の「SnapGrip」。iPhone独自のMagSafeを使って磁石でぺたっとくっつくワイヤレスシャッター兼グリップで、このように持てば、這いつくばらなくても簡単にローアングル撮影できるのだ。

iPhone用のアクセサリーの中で一番重宝したのが、この「SnapGrip」。iPhoneで写真を撮る人におすすめ。こうすれば、ローアングル撮影も快適。

 そして、無事、水を舐める瞬間を捉えられたのだった。

今年買ってよかった猫グッズの筆頭が、この自動給水器かも。2023年9月 アップル iPhone 14 Pro

 最後の1枚も、うちの猫で。ネコジャラシ(エノコログサ)で遊びながら何枚も撮ったうちの1枚。ギャングが唇の端で葉巻を咥えてるような、そんな顔に見えません? 「やっぱ天然物はひと味違うぜ」と言ってるような。

片手で遊びながら、もう片方の手でさっと撮れるのもよし。がりっと嚙んだ瞬間のいい表情をいただきました。2023年7月 アップル iPhone 14 Pro

 右手で猫と遊びながら左手で撮る、あるいは左手で猫と遊びながら右手で撮る。こういう芸当ができるのもスマホのよさなのだった。

 と、内容的にはiPhone 14 Proに限らずスマホ一般に通じるものになった気がするけど、まあ、デジタル一眼もスマホも両方とも使っていっぱい撮りましょう、ということで。みなさまも新型コロナ(やインフルエンザ)にはお気をつけください、といっても罹るときは罹るので、そのときは潔く自宅でご自愛を。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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