このページの本文へ

グーグル、生成AIコパイロット「Duet AI」一般提供開始

2023年08月30日 16時45分更新

文● 田口和裕

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 グーグルは8月29日(現地時間)、クラウド関連の年次イベント「Google Cloud Next ’23」において、同社の法人向けクラウドツールスイート「Google Workspace」にAIを使った様々な機能を追加する「Duet AI for Google Workspace」の一般提供(英語版)開始を発表。2つの新機能も紹介されている。

人間に代わって「無駄な作業」を代行

 Duet AIは5月に開催された「Google I/O 2023」で発表されたAIによる支援機能。「Gmail」「ドキュメント」「スライド」「スプレッドシート」などのアプリケーション内で生成AIが人間に変わって「無駄な作業」などを代行してくれるのが売りだ。

 公開されたデモ動画では、Duet AIに「第3四半期業績のサマリーを作成してください」と依頼するだけで、AIが関連するソース文書から要約を生成し、さらに「この情報を使ってプレゼンテーションを作って」と依頼することで、DriveやGmailにある関連コンテンツを使って、テキスト、図表、画像を含むプレゼンテーションが作成される様子を見ることができる。

 なお、Duet AIは、グーグルが様々なアプリケーションに組み込んでいる生成AI機能の総称。「Duet AI for Workspace」のほかにも、チャットでアプリ開発を支援する「Duet AI for AppSheet」、コードの自動生成で開発者を支援する「Duet AI for Google Cloud(今年後半に一般提供開始予定)」などがある。

Google Meetでは要約を自動作成

 新機能のひとつとして、ビデオ会議アプリ「Google Meet」にDuet AIが対応。
 ビデオ会議中の議事録作成、要約の作成・送信、字幕による自動翻訳(18言語対応)が可能となった。

 また、すべての会議参加者がはっきりと見え、聞こえ、理解できるように、AIが「スタジオレベル」の映像・照明・サウンドを実現するという。

 さらに、新機能「take notes for me(わたしにメモを取って)」によって、会議の概要をまとめたメモ、アクションアイテム、動画スニペットを生成し、会議後に出席者に自動送信することも可能。

 会議に遅れたとしても、「summary so far(ここまでの要約)」機能を使って、それまでの内容を素早く把握したり、「attend for me(私のために出席)」機能で参加者にメッセージを伝えてもらうこともできる。

Google Chatにはハドルミーティングも追加

 もうひとつの新機能はチャットアプリ「Google Chat」へのDuet AIの対応だ。

 利用者はDuet AIと直接チャットでコンテンツに関する質問をしたり、スペースで共有されたドキュメントの要約を入手したり、聞き逃した会話をキャッチアップしたりできるようになる。

 さらに、リアルタイムで話しをする必要がある場合は10〜20分の短時間会議「ハドル(huddles in Chat)」を使って直接ビデオ会議を開始することができる。

 なお、Duet AIとのやり取りは完全に秘匿されており、他のユーザーが見ることができないのはもちろん、グーグルが許可なくデータをモデルの学習に使用することもない。

激化するマイクロソフトとのシェア争い

 「Google Workspace」はマイクロソフトの「Microsoft 365」と真っ向から競合しており、すでにマイクロソフトは「Microsoft 365 Copilot」というDuet AIに相当するAIツールも発表(公開日時は未定だが、5月より招待制の有償プレビューを実施中)している。

 DuetAIの利用料金は30米ドル(およそ4400円)/月と、すでに発表されている「Microsoft 365 Copilot」と完全に同じであり、今後の競争の激化が予想される。

カテゴリートップへ

ピックアップ