新旧モデル聴き比べ【その3】
大きくサイズダウン、装着性能が向上
新しいM5はイヤホン本体と充電ケースの大幅なサイズダウンを図っています。これがM4に対する3つめの重要な進化です。
サイズダウンの成果を数値化すると、質量はイヤホンが約20%、ケースは約5%軽くなりました。手に持ち比べるとその差がわかります。
体積はイヤホンが約25%、ケースが約15%ボリュームダウンしています。このおかげでイヤホンが耳にぴたりとフィットするようになり、結果としてパッシブな遮音性能が高くなったことが、電気的な処理によるアクティブノイズキャンセリングの機能アップとの相乗効果を生んでいます。
左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは小型化するとパッシブな耳栓効果が上がり、携帯性も高くなります。耳に装着した時にイヤホンが飛び出て見えなくなることも、多くの方に喜ばれるポイントです。
ただ一方で、これは筆者が受けた印象に過ぎませんが、4万円台のプレミアムイヤホンにはM4ぐらいのサイズ感が相応しかった気もしています。M5は「耳内のフィット」は良好なのですが、筆者の場合M4は本体のハウジングが外耳に触れて安定する効果が得られます。そのため装着した状態で通話したり、食事のためにあごを動かした時にもイヤホンがグラつかない安心感があります。
M5の購入を検討している方は、M4がまだ店頭に残っているうちに装着感を入念にチェックするべきだと思います。
新旧モデル聴き比べ【その4】
AIで通話音声もクリアに
最新モデルのM5は本体内蔵マイクによる通話性能を強化しています。マイクがピックアップした音声は、ソニー独自の機械学習アルゴリズムによりユーザーの声と背景の環境ノイズを分離して、通話に不要な環境ノイズだけが消えます。
MacBookに新旧1000Xシリーズを接続して、Zoomアプリケーションで録音した通話音声を聴き比べてみました。M4の通話音声も十分にクリアですが、M5の方がより声がくぐもらず鮮明です。
M5では本体内側に搭載するマイクを通話に利用します。同じく本体に内蔵する骨伝導センサーにより、発声と同時に頭蓋骨を伝わり耳まで届く振動をセンシングして声に変換。騒音に左右されることのないクリアな声を通話の相手に届けることができます。ビジネス用途のコミュニケーションツールとしても、新しいM5が選びやすくなりました。
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