FIXER cloud.config Tech Blog
AzureストレージアカウントのPremiumなオプションを覚えてみる
2023年08月10日 10時30分更新
本記事はFIXERが提供する「cloud.config Tech Blog」に掲載された「ストレージアカウントのPremiumな選択肢を覚えてみる」を再編集したものです。
皆さん、AzureのPremiumなオプションはどれくらい使えていますか?
私はWebAppsとSQL Databaseがぱっと頭に浮かびますが、よく考えるといろいろありますよね。
Microsoft Learnを参考に、ストレージアカウントの選択可能なオプションを覚えるため整理してみたいと思います。
ストレージ アカウントの種類
Azureポータルからデフォルト設定で構築していくと、「Standard汎用 v2」が選択されると思います。
こちらを使えば、よくあるWebサイト等を動かすには十分な性能のものが利用でき、安価にデータを保管できます。
必要に応じてCDNなどの他のサービスも組み合わせますかね。
これに対し、「Standard汎用 v2」以外には下記のPremiumなオプションがあります。
・Premiumブロック BLOB
・Premiumファイル共有
・Premiumページ BLOB
「Standard汎用 v2」の場合、Blob Storage (Data Lake Storage を含む)、Queue Storage、Table Storage、Azure Filesの4つのサービスが提供されますが、上記のPremiumなオプションを利用した場合は特定のサービスにサポートが限定されます。
各オプションについて、高いスループット以外のドキュメント上で気になるところをピックアップしていきます。
(2023/7/28 時点のドキュメントからピックアップ)
Premiumブロック BLOB
・高速の一貫した応答時間を要するワークロードや、小さな読み書きが大量に行われるワークロードに適している
・コスト効率で言うと、トランザクションコストが低く設定されており、使用方法によっては「Standard汎用 v2」よりも安くなる場合も考えられる
Premiumファイル共有
・サーバー メッセージ ブロック (SMB) と NFSファイル共有の両方をサポートする必要がある場合に利用
・最大同時要求レートは 100,000IOPSで、Standardの20,000IOPSよりはるかに高い
・ストレージアカウントの最大容量は(100TiB)で、Standardの 5PiBより小さい
Premiumページ BLOB
・BLOBあたり最大 7,500IOPSと 250MBpsのプロビジョニングされたディスクパフォーマンスを提供
・サイズは固定で最大8TB
補足:Blobのアクセス層
Blobには上記のPremium以外に3のアクセス層があります。
・Premium Blob Storage
・可用性:99.9%
・待機時間:1桁ミリ秒
・ホット アクセス層
・可用性:99.9%
・待機時間:ミリ秒
・クール アクセス層
・可用性:99%
・待機時間:ミリ秒
最小ストレージ存続期間:30日
・アーカイブ アクセス層
・可用性:オフライン
・待機時間:時間
・最小ストレージ存続期間:180日
下に行くにつれ、ストレージコストが下がり、トランザクションコストが上がります。
クールとアーカイブの場合、最小ストレージ存続期間内に別の層に移動したり削除したりすると、早期削除料金を取られます。
クールとアーカイブの中間に位置する「コールド」アクセス層もプレビュー中だったりしますね。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/updates/public-preview-azure-cold-storage/
まとめ
ストレージアカウントのPremiumなオプションの特徴を見比べてみました。
頭ごなしに「高いからいいや・・・」ではなく、案件の特徴に合わせて使い分けていきましょう
松枝 宏樹/FIXER
愛知県在住、リモートワーク気味なエンジニア。
得意分野はC#、ASP.NET、terraform、AKSなど。
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