ゲームに大事なのは安定性だ!安定性重視のGIGABYTE製ゲーミングPC
手堅く選ばれた主要パーツとその性能
CPUのCore i7-12700は1世代前とはいえ、12コア/20スレッドの高性能モデル。性能の高いPコア×8と、電力効率の高いEコア×4を搭載し、負荷に応じて最適なパフォーマンスが発揮できるようになっているのが特徴だ。
ただし、Core i7-12700のプロセッサーベースパワーは65W。このベースパワーは、長時間高負荷がかかった場合の電力リミットとなるもので、常時最大電力で動作させるよりも性能は低くなる。これはCPU性能が発揮できていないわけではなく、電力効率も含めた性能を重視した結果だろう。
ゲームを含む一般用途では、CPUに長時間高負荷がかかることはなく、ほとんどが短時間の高負荷が間欠的に起こる程度。そのため、この電力リミットはそこまで気にしなくても大丈夫だ。
とはいえ、動画エンコードやCGレンダリングなど、CPUを最大負荷で長時間使う用途もある。こういった用途の性能、つまり、CPUの最大性能をチェックしてみよう。
試したのは、CGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれる「CINEBENCH R23」。Multi Coreなら全コア/スレッドを使用するため、CPUの最大性能を見るのに向いているテストとなる。Single Coreは1つしか使わないため、マルチスレッド非対応、もしくは、マルチスレッドでもあまり高速化されない用途の性能を見るのに向いている。
Multi Coreのスコアは16004ptsと、12コア/20スレッドCPUとしては控えめの結果だ。これは65Wという制限があるためだ。
Core i7-12700KというCPUなら制限をなくした動作もできるが、そのぶん電力効率が悪くなるうえ、発熱も酷く、CPU温度はかなり高くなってしまう。つまり、安定動作とはかけ離れていってしまうともいえる。
その点、Core i7-12700は65Wという制限があるため、長時間動作でも安心して利用できるのがメリット。そしてこの制限があっても、ここまでの性能が出せるというのは、素直に高性能なCPUだといえるだろう。
Single Coreのスコアは1907ptsと、制限のないCore i7-12700Kや、最新の第13世代Coreプロセッサーと比べても見劣りしないだけの性能がある。
ちなみに、高負荷時のCPU温度が気になったので「HWiNFO64 Pro」を使って確認してみたところ、パッケージ温度は最大で61度、ベンチ中では54度で安定しており、かなり余裕がある状態だった。これだけ温度が低ければファンの回転数も低回転で安定するため、騒音も小さくなる。
この結果から、CPUの動作は非常に安定していることがわかる。続いて、ゲーミング性能の要となるビデオカードを見てみよう。
ビデオカードは、GeForce RTX 3060を搭載した「GV-N3060EAGLE OC-12GD」。高画質設定にしても、フルHD~WQHDの解像度で大抵のゲームが快適に遊べるくらいの性能がある。
4Kで遊びたいとか、高フレームレートで安定させたいとなると若干力不足となるタイトルが出てきてしまうが、それでも、画質設定次第でなんとかなるのが心強い。
速度面以外では、ビデオメモリーが12GBと多めに搭載されているのがポイント。AI画像生成などではビデオメモリーの容量が重要となることが多く、ゲームではなく、こういった用途でビデオカードを使おうと考えている人にとってかなり重要だ。
メインメモリーは、Crucialの16GB(8GB×2、DDR4-3200)を搭載。ノーブランドではなくCrucialの製品を選んでいるあたりも、安定重視というのがよくわかる部分だ。
SSDはCrucialの製品を採用しているが、接続がPCIe3.0×4となるP2シリーズ(500GB)。P2シリーズはPCIe3.0対応としても廉価なモデルで、公称速度でもシーケンシャルでリードが2400MB/s、ライトが1900MB/sというものだ。
今どきのSSDと比べてしまうと速度面で大きく見劣りするものの、よほど大きなファイルをコピーしない限り、シーケンシャルで1000MB/sを超えていればそこまで体感速度に違いはない。むしろ安定性を重視するなら、あえて発熱が少ない低速なモデルを選ぶというのもありだろう。
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