著作者:jcomp/出典:Freepik
この表示が出たから即危険、というわけではない
インターネットを見ている最中に、「接続はプライベートではありません」という警告が表示されて、驚いたことはないだろうか。
これはあくまで、閲覧しているサイトの安全が確認できないという意味に過ぎない。ウェブサイトがユーザーのデバイスとデータを保護する安全性の高い暗号化プロトコルを備えているかどうか、ブラウザーが判断できていないということだ。
「接続はプライベートではありません」という表示は、個人情報が漏洩しているというわけではなく、単なる警告である点に留意しよう。
とはいっても、このメッセージが表示された場合、個人情報に関する安全性が低く、ウイルスやマルウェアに感染しやすくなるサイトにアクセスしている……という可能性もある。
まず、このメッセージは、一瞬の不具合で表示されることもある。一時的なエラーを排除するために、ページを再読み込みしたり、ブラウザを閉じて再度開いたりしてみよう。それでメッセージが消えることもある。
また、OSやアプリなどは、常に最新版へアップデートしておきたい。古くなったブラウザーはバグが起きるなどして、この種のエラーの発生を増加させる可能性があるからだ。
それでも「接続はプライベートではありません」という表示がある場合は、やはり、警戒しなくてはいけない。このメッセージが表示されているサイトで、個人情報を入力するのは控えよう。
特に、ルーターの安全性やセキュリティの維持が十分とはいえない場合は、ハッカーが公共のWi-Fiを悪用している可能性があるので注意だ。
あわせてウェブサイト内の住所などが正しいか、サイトのURLが正しいかどうかも確認したい。ハッカーは、スペルミスや類似している偽のURLを利用して、信頼性の高いブランドを探しているユーザーをあざむこうとする可能性もある。
すなわち、ECサイトなどに見せかけたニセのサイトであり、それがゆえに「接続はプライベートではありません」という表示が出た可能性もありえるということだ。
プライバシーを保護する方法を学んでおきたい
「この接続はプライベートではありません」は、あくまでメッセージにすぎない。しかし、警告を無視し続けると、パスワードや個人情報などが狙われる可能性が増えることを忘れないようにしたい。インターネットを閲覧している際の、プライバシーを保護する方法を学んでおこう。
たとえば、パスワードを作成する際には、推測されにくいものを用意する必要がある。個人情報(名前や誕生日など)が含まれないようにして、特殊文字、数字、大文字、小文字をランダムに組み合わせたものがよいだろう。
さまざまなサービスのアカウントに同じパスワードを使用することもNGだ。そうやってパスワードを使いまわしていた場合、仮に1つのパスワードが情報漏えいなどで流出した場合、他のWebサービスやSNSへもアクセスされてしまう可能性が高くなる。
また、VPN(Virtual Private Network)を使って、公衆Wi-Fiネットワーク上のデータのセキュリティと暗号化を強化するのもよい。
マカフィーでは、スイート製品「マカフィー トータルプロテクション」経由でVPN機能「セキュアVPN」が利用可能で、同機能は「マカフィーセキュリティ」(Android版、iOS版)でも有償で提供されている。同機能は、スイート製品「マカフィー リブセーフ」にもそなわっているほか、VPNサービスに特化した「マカフィー セーフコネクト」という製品もある。
パスワードの強化だけでなく、全体的なセキュリティの強化も必須。もちろん、OSやアプリを最新版に保ったり、信頼のできるセキュリティソリューションを導入し、ウイルスやマルウェアの脅威から身を守っておいたりするのは、基本中の基本といえる。
今回は、McAfee Blogから「『この接続はプライベートではありません』- その意味とプライバシーを保護する方法」を紹介しよう。(せきゅラボ)
※以下はMcAfee Blogからの転載となります。
「この接続はプライベートではありません」
その意味とプライバシーを保護する方法:McAfee Blog
インターネット上でリンクや検索結果をクリックすると、サイトに移動する際に「your connection is not private(あなたの接続はプライベートではありません)」、または「your connection is not secure(あなたの接続は安全ではありません)」というエラーコードが表示されたことがありますか?多くの人は、インターネット上で検索をした際に上位に表示されたサイトを閲覧し、気に入らなかったり求めていたものが見つからなかった場合、検索結果順に表示されている別のサイトを閲覧するでしょう。その際、もしも警告が表示されたサイトにアクセスする場合は、事前に警告の意味やそれに伴うリスク、さらにはエラーを回避する方法について理解しておいたほうがよいでしょう。
「この接続はプライベートではありません」の意味とは?
インターネットを閲覧していると、サイトによっては時々「your connection is not private(あなたの接続はプライベートではありません)」というエラーが表示されることがあります。これは、ウェブサイトがユーザーのデバイスとデータを保護する安全性の高い暗号化プロトコルを備えているかどうかをお使いのブラウザが確実に判断できないという意味です。このエラーは、コンピューターやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続されているあらゆるデバイスで表示される可能性があります。
では、「この接続はプライベートではありません」というエラーが表示された際に一体どのようなことが起こっているのでしょうか?
まず知っておきたいのは、このエラーが表示されても個人情報が漏洩しているというわけではなく、単なる警告であるということです。「あなたの接続はプライベートではありません」というエラーは、アクセスしようとしたウェブサイトが、最新のSSL(Secure Sockets Layer)と呼ばれるセキュリティ証明書を保持していないということを意味します。
一般的にウェブサイトの所有者は、サイトの暗号化機能が最新であることを確認するためにライセンスを保持しておかなければなりません。もし、ウェブサイトのSSL証明書が古い場合は、サイト所有者が暗号化ライセンスを最新の状態を保っていないということになります。しかし、これは必ずしも彼らが何もしていないというわけではありません。過去にはLinkedInのようなメジャーなウェブサイトでさえも、サブドメインのSSL証明書を誤って失効させてしまうなど、一時期このような過失があったこともあります。
2021年後半、SSL証明書のプロバイダーとして知られていたLet’s Encryptが廃業の危機に陥りました。彼らのドメイン階層の頂点であるルートドメインが正式に失効してしまい、各企業が所有する多くのドメイン名とSSL証明書に問題が発生しました。当然、このプライバシーエラーによって、何も知らないこのウェブサイトへの訪問者と企業に対して多くの問題を引き起こしてしまう結果となりました。
この「あなたの接続はプライベートではありません」というエラーは、ウェブサイトを安全に閲覧することができないという意味ではありませんが、無視するというわけにもいけません。安全性の高いインターネット接続は、オンライン上で自分を守るために非常に重要といえます。世の中には多くの悪質なウェブサイトが存在しており、どれも閲覧すると危険が伴います。このSSL証明書は知らないうちにそういった危険なサイトに足を踏み入れてしまうのを防いでくれます。
SL認証基準は、インターネット上をより安全な場所にするために貢献しています。オンラインでの請求書の支払い、商品の注文、オンラインバンキングへの接続、プライベートなEメールアカウントの維持など、オンライン上での活動を安全に保護するのに役立ちます。オンラインセキュリティは、SSLの後継のプロトコルとなる新しいTLS(Transport Layer Security)規格によって、さらに改善され続けています。
「接続がプライベートではありません」というエラーが表示されるサイトは、個人情報に関する安全性が低く、ウイルスやマルウェアに感染しやすくなる可能性があるため、閲覧する際には十分注意するようにしましょう。
※「your connection is not private(あなたの接続がプライベートではありません)」というエラーは、あくまでもGoogle Chromeの表示形式です。Microsoft EdgeやMozilla Firefoxでは、警告メッセージとして「your connection is not secure(接続が安全ではありません)」というエラーが表示されます。
「接続はプライベートではありません」というエラーの解決方法
もし、ウェブブラウザからの警告があったものの、ウェブサイトやページが安全であることを確信している場合、そのエラーを解決するためにできる方法がいくつかあります。
・ページを更新する
エラーはただの一瞬の不具合である可能性もあります。一時的なエラーを排除するために、ページを再読み込みしてみてください。
・一旦、ブラウザを閉じて再度開く
ブラウザを一旦閉じて開き直すと、一時的な不具合が解消される場合があります。
・公共のWi-Fiを利用している場合は考え直しましょう
ルーターの安全性やセキュリティの維持が十分とはいえない場合は、ハッカーが公共のWi-Fiを悪用している可能性があります。一部の公共のWi-Fiのネットワークでは、SSL接続ができない場合や、ウェブサイトへのアクセスを制限している場合があります。そのような時でもウイルス対策ソフトやVPN(仮想プライベートネットワーク)があれば、公共の場でもより安全に閲覧可能となります。
・シークレットモードを利用
最も使用されている著名なブラウザ(Google Chromeブラウザ、MacのSafari、Mozilla Firefox、Microsoft Edge)には、履歴やキャッシュにデータを集めずに閲覧可能な「シークレットモード」があります。新しいシークレットウィンドウでサイトを開き、それでもエラーが表示されるかどうかを確認します。
・ブラウザのキャッシュをクリアする
Cookieは、インターネット閲覧をより便利にカスタマイズしてくれますが、一方で機密情報を保持しています。ハッカーはキャッシュデータを利用して、パスワードや購入情報など悪用できるものは何でも入手しようとします。「接続が安全ではありません」というエラーが表示されるサイトにアクセスする前に閲覧データ(キャッシュ)を消去しておくことで、ハッカーがデータを利用できないように制限することができます。
・コンピュータの日付と時刻を確認する
「接続がプライベートではありません」というエラーが頻繁に表示される場合は、コンピューターの時刻と日付が正確であるかどうかを確認しましょう。コンピューターの時計は時々、日時スタンプの問題でいくつか不具合を起こす場合があります。不正確な場合は、日付を調整し、時間を正しい設定するようにしましょう。
・ウイルス対策ソフトをチェックする
もし、お使いのウイルス対策ソフトが過敏ですぐに反応してしまう場合、エラーを回避するために一時的に停止する必要があるかもしれません。ウイルス対策ソフトはユーザーを保護するものなので、エラーを回避した後に再度ソフトをオンにするように注意しましょう。
・ブラウザやOSが最新であることを確認する
重要なソフトウェアとオペレーティングシステムは、常に最新版へアップデートしておく必要があります。古くなったブラウザはバグが起き始め、この種のエラーの発生を増加させる可能性があります。
・ウェブサイト自体を調べる
アクセスしたいウェブサイトの会社を簡単に検索して、彼らが行なっているビジネスが合法かどうかを確認する必要があります。国税庁の法人番号公表サイトなどからその会社が実際に存在しているのかどうかを確認するのはもちろんのこと、会社の評判や同じようにその会社に関連した問題を抱えている人がいるかどうかを確認することができます。また、ウェブサイト内の住所が正しいか、サイトのURLが正しいかどうかも確認しましょう。ハッカーは、スペルミスや類似している偽のURLを利用して、信頼性の高いブランドを探しているユーザーを罠にはめようとしています。
・サイト自体に問題がある
上記で紹介した問題解決のためにテクニックをすべて試してもエラーが表示される場合は、サイト自体に問題がある可能性が高いです。ブラウザのキャッシュをクリアした上で試してみたい場合は、「ドメインに進む」をクリックすることができますが、あまりおすすめできません。この場合、「詳細設定」を選んで、サイトにアクセスするためにもう一度クリックする必要しなければなりません。
エラーを無視し続けると、パスワードや個人情報などハッカーに狙われる可能性が増え、犯罪に巻き込まれてしまうかもしれないということを忘れないようにしましょう。
インターネット閲覧している際のプライバシーを保護する方法
ハッカーにとってユーザーのデータや個人情報は、喉から手が出るほぼほしい貴重なものといえます。なので、ハッカー達はそれらを手に入れるために、次々と新しい方法を見つけて調達しようとし続けます。ここでは、インターネットを閲覧する際に自分自身と自らのデータを保護する方法をいくつか紹介します。
・ウイルス対策はハッキングから身を守るための最良の手段といえます。McAfee+アドバンス はその解決策として、ユーザーのデータとデバイスを保護するために必要なあらゆる機能を提供します。
・強力なパスワードと2段階認証が使用可能な場合は利用しましょう。
・使用していないブラウザの拡張機能(または電話アプリ)を削除することで、アクセスを減らしましょう。
・オペレーティングシステムとブラウザを常に最新の状態を保つこと。システム環境設定を開き、自動的にシステムが更新されるように設定しましょう。
・安全性の高いVPN対策を使用して、ネット閲覧時のデータを保護しましょう。
・お気に入りのブラウザのシークレットモードを使用して、デバイスに接続されるデータを減らしましょう。
・ソーシャルメディアのアカウントからあらゆる第三者製のアプリを削除する。特にもし、最近Facebookのクイズなどに参加した場合は削除しましょう。(Facebookのクイズは行わないようにしましょう)
・お使いの各ブラウザのプライバシー設定を最大値に設定しましょう。
・クレジットカードやその他の機密データをウェブサイトで共有する前に、アドレスバーに「https」が表示されているかどうかを常に確認するようにしましょう。
・ソーシャルメディアでは、個人情報やプライベートな情報をあまり共有しないようにしましょう。
マカフィーによるユーザーとその個人データを脅威から守る方法を紹介
インターネット上で行われるビジネスが増えている現代において、インターネットの多くの利便性がもたらす一方で、それに伴うリスクにも最善の注意を払わないといけません。
McAfee+アドバンス のような包括的なサイバーセキュリティツールは、オンライン詐欺や個人情報の盗難、フィッシングの試みからユーザーを守り、常に安全な接続を実現します。マカフィーは、ハッカーをはじめとするサイバー犯罪者から機密情報を守り、個人データをうまく整理することでオンライン上の安全を保護する手助けをします。
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※本記事はアスキーとマカフィーのコラボレーションサイト「せきゅラボ」への掲載用に過去のMcAfee Blogの人気エントリーを編集して紹介する記事です。
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