一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は6月2日、日本人向けの海賊版漫画サイト「13DL」の閉鎖を確認したことを発表した。
CODAによると、13DLは海賊版ファイルを保管する複数のクラウドストレージへのリンクを掲載していた「リーチサイト」の1つ。日本人向け海賊版漫画サイトとしては最大規模のアクセス数で、ファイルのダウンロードに関する有料会員制度も存在したという。
13DLを巡っては、出版5社海賊版対策会議をはじめとする出版社から依頼を受けたCODAが、エンジニアの協力も受けながら、違法アップロードに関する証拠を確保。13DLとリンク先のクラウドストレージが利用していたCloudflareに対してDMCA通知による削除要請を送付したほか、米国の裁判所に発信者情報の開示を請求し、5月12日に認められていた。
対する13DL側は、開示命令発令後の5月15日頃からサイト上での権利侵害コンテンツの掲載を停止。5月17日に有料会員向けに大量の漫画コンテンツのダウンロードリンクを送付した後、5月22日にはサイトを完全に閉鎖している。
13DLおよび複数のサイバーロッカーの契約者に関する情報は6月に開示される見込み。さらにCODAでは、サイト閉鎖前に実施されたダウンロードリンクの送付についても、速やかに発信者情報の開示請求をすべく準備を進めているという。
CODAは日本のコンテンツの海外展開促進を目的に、コンテンツホルダーが協力して海賊版対策などを講じるための組織として設立された民間団体。
主な業務は権利者の許可なくアップロードされたコンテンツの監視や削除要請などで、3月には中国国内の海賊版サイト摘発にも貢献している。