業務を変えるkintoneユーザー事例 第179回
楽しみながら社員を巻き込み、ユーザーの声をアプリに反映
ワクワクドキドキを大切に kintone+Enjoy=kinjoyこそ導入成功の切り札
2023年06月02日 09時00分更新
「はっぱ、みぇねじゃ こぃず入れんのひで」の声に応える
ベテラン社員テルオさんから言われたのは「はっぱ、みぇねじゃ こぃず入れんのひで(全然見えない。これは入力が大変だ)」というコメント。つまり、入力項目が多いので、入力が大変という声だ。この声に応えるべく、個人専用の日報アプリ「TERUO MODEL」を開発してしまった。
「入力項目は最低限。受注番号と作業時間のみです。そんなに少なくていいの?と思いますよね。いいんです」と畠山氏はまとめる。というのも、予実管理で必要なのは、案件にかかった時間のみ。「収集する目的さえはっきりしていれば、こんなに簡単な日報でもいいんです」。日報アプリのデータはグレープシティのkrewDataで1つにまとめ、集計アプリに集約すればOKというわけだ。
また、「塗料の名前が呪文でわかりません」という現場の声にも応えた。塗料はカタカナ、アルファベット、記号が入り交じり、とても複雑な名前となっている。そこで、kintoneの絵文字を使うことで、塗料名の横に色の付いたアイコンを付けることにした。
また、「受注表はExcelで見たいなあ」という声には、もちろんkrewSheetをあてがった。kintone標準だとレコードしか見えないが、krewSheetだと見た目がExcelライクになる。もちろんデータはkintoneに集約できるため、ほかのツールは要らない。さらに最近krewSheetに実装されたXrossモードを使えば、行と列を入れ替えることができるので、工程表もkintone上で再現できる。
ワクワク、ドキドキすることに全力で取り組んだ
光成工業は楽しいを入り口にkintoneの導入をスタートし、情報の集約を実現し、最終的には会社も1つになったという。次に進むのはkintoneのビジネス展開だ。MG会計と耐荷重計算を実現したkintoneアプリを開発し、これらを外販するという。「社内ツールだけでは終わらせない。事業ツールを目指します!」と畠山氏はアピールする。
最後に畠山氏は、「私たちは導入に成功しました。それは自分たちらしさを大切にしたからです。それは楽しさでした。ワクワク、ドキドキすることに全力で取り組んだんです。それで日々業務を楽しくやっています。kintoneを入れてよかった。kintoneありがとう!」とコメントし、kinjoyポーズでセッションを締めた。
強力なセッションの多かった北海道・東北地区だったが、光成工業は地区代表として選出。11月のCybozu Daysでのkinjoy!が楽しみだ。
この連載の記事
-
第218回
デジタル
年齢や言語の垣根をkintoneで越えた金田コーポレーション -
第217回
デジタル
若手がレガシーに魂を吹き込む 帯広の印刷会社が歩んだkintone定着への道 -
第216回
デジタル
紙&Excelのメンテナンス業務をフルkintone化したクレーンメンテ広島 -
第215回
デジタル
要件定義と情報共有が足りず闇落ち!からのDXリベンジに成功したさくら税理士法人 -
第214回
デジタル
3年間で2500ものNotesアプリをkintoneに移行した大陽日酸 -
第213回
デジタル
一度は失敗したシステム化 ― KADOKAWAの電子書籍事業におけるkintone導入の軌跡 -
第212回
デジタル
kintoneがつなぐDXのラストワンマイル 牛舎でも、工場でも、屋外でも -
第211回
デジタル
コロナ事務をkintoneで受け止めた北九州市役所 応病与薬で40万枚ペーパーレス化のモリビ -
第210回
デジタル
新入社員が家具職人を変えたアートワークス 弁当アプリをきっかけに年6千時間削減したミエデン -
第209回
デジタル
3年でレガシーシステムをクラウドに刷新 アルペンが語るDX実現の鍵とは -
第208回
デジタル
kintone AWARD 2023開催!kinjoyの光成工業とIT維新を起こした檜垣造船が登壇 - この連載の一覧へ