マイクロソフトは3月22日、オンラインコラボレーションサービス「Microsoft Loop」のプレビュー版を一般公開した。ウェブブラウザーとiOS/Androidから利用可能。「Microsoft 365」との連携により、オンラインコラボレーション分野で先行する「Notion」に対抗する。
Loopコンポーネントでリアルタイムに情報を同期
Microsoft Loopはオンラインでドキュメントやタスクリスト、表などの作成が可能なサービス。自分1人で使うだけでなく、作成したコンテンツを他のユーザーと共有したり、一緒に編集したりできる。
最大の特徴は作成したコンテンツの共有時に「Loopコンポーネント」という形式を選べること。Loopコンポーネントは共有元と共有先でリアルタイムにデータを同期する仕組みで、たとえばAさんが作った表のデータ(Loopコンポーネント)をBさんに送った後、AさんやBさんがその表を編集すると、編集内容を相手側の表にもリアルタイムで反映できる。
これまではリアルタイムでデータを同期する場合、オンラインストレージなどで共有用のURLを発行し、毎回そこにアクセスする必要があった。Loopコンポーネントでは共有したデータそのものがリアルタイム同期されるため、こうした手間はかからない。Loopコンポーネントは「Microsoft 365」の各アプリで利用可能だ。
ほかにも、チーム内にAIのコパイロットを入れることで、ブレーンストーミングや編集作業をAIにまかせることもできる。
オンラインコラボレーションサービスに生成AIを実装する例としては、ほかにNotionが2月から一般公開している「Notion AI」もあるが、こちらは月額10ドル(約1300円)の有料サービスだ。
Microsoft Loopの利用にはMicrosoftアカウントが必要となる。ウェブブラウザー版とiOS/Androidアプリからアクセスが可能だが、3月23日時点ではモバイル版は法人契約のMicrosoftアカウントでしか利用できない。
マイクロソフトでは、個人向けアカウントでのモバイル版利用も近日中に開始予定としている。