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第13世代Core i7とRTX 3070で配信しながらのゲームプレイも快適なゲーミングPCの性能をチェック

文●勝田有一朗 編集●ジサトラハッチ

提供: マウスコンピューター

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シンプルで落ち着いたデザイン
従来から続くフロントHDMI出力が魅力

 では早速、<「G-Tune XM-B」の筐体から見ていこう。マウスコンピューターのゲーミングPCブランドG-Tuneシリーズの中でもライトなゲームユーザーにオススメとされている「G-Tune XM-B」は、拡張性を確保しつつも設置スペースを節約できるミニタワータイプのPCケースが採用されている。

 サイズは約194(W)×411(D)×400(H)mm(突起物含む)で、横からの見た目はほぼ正方形。Micro ATXフォームファクタ対応のミニタワーPCケースとしては、標準的なサイズながらやや幅がスリムなタイプといった感じだ。重量は約11.1kgで設置時の取り回しに苦労するようなこともないだろう。

 筐体カラーはブラックで統一。ソリッドであまり飾り気のないデザインは、まさに“シンプル・イズ・ベスト”。ほぼフラットなフロントパネル中央にはG-Tuneロゴがあしらわれており、その上部には目立たないがスリム光学ドライブ用のベイカバーを確認できる。

 「G-Tune XM-B」は光学ドライブを内蔵できる拡張性を持っており、注文時のカスタマイズオプションでDVDスーパーマルチドライブやBlu-rayディスクドライブの搭載を追加することも可能だ。また、ベイカバーの隣には電源ボタンが設置されている。

 フロントI/O周りはフロントパネル最上部の角を斜めに切り落とした部分に集約されている。コネクタを斜め方向に抜き差しする設計で、机上と床面のどちらに設置してもアクセスしやすいフロントI/Oだ。

 加えて「G-Tune XM-B」に備わるフロントI/Oの大きな特徴として、HDMIコネクタの存在が挙げられる。このHDMIコネクタは筐体背面側のHDMI延長ケーブルと繋がっていて、ビデオカードのHDMI出力と繋げることでHDMI出力をフロントI/O側へと持ってこれるギミックだ。

 有線接続のVRヘッドセットのような映像機器を繋げるのにとても便利な機構と言える。また試したわけではないが、拡張カードタイプのHDMIキャプチャカードの入力をフロントI/O側に回すといった使い方もできるのではないだろうか。

筐体上部の角を斜めに切り落とした位置に備えられたフロントI/O。向かって右側からHDMIコネクタ、USB 3.0 Type-A×2、ヘッドホン出力、マイク入力が並ぶ

 PCケース背面側に回ってみると、こちら側もコネクタ類は至ってシンプル。唯一、他のPCと違う珍しい点は先にも述べたHDMI延長ケーブルの存在。天板近くの最上部に見えるHDMIコネクタがそれで、引き出して延長ケーブルにできる。

 その他、マザーボード側のI/OパネルにはUSB 2.0 Type-A×2、USB 3.2 Gen2x2 Type-C(20Gbps)×1、USB 3.0 Type-A×2、1000BASE-T LANポート、HD Audioコネクタが並び、ビデオカード側の映像出力にはHDMI×1、DisplayPort×3が並ぶ、とてもオーソドックスな構成だ。

PCケース背面側。天板近くに見えるHDMIコネクタが特異。電源ユニットは上側配置タイプだ

 続いて「G-Tune XM-B」のPCケース内部を確認していこう。「G-Tune XM-B」はサイドパネル上辺の2本のネジを緩めるだけで簡単にPC内部へアクセスできる設計になっている。ネジを完全に抜き切らなくてもサイドパネルが外れる構造になっていて、このような細かい配慮がとても嬉しい。

 なお、注文時のオプションカスタマイズで強化ガラス製のサイドパネルに設定することも可能で、そちらにするとサイドパネルをワンプッシュで開閉できるようになる。

 ただ、部材の調達状況によってはカスタマイズできない場合もあり、ちょうど記事執筆時もカスタマイズ項目に強化ガラスサイドパネルを確認できなかった。こういったこともあるので“サイドパネルは絶対に強化ガラスがいい!”という人は注意されたい。

 さてでは、PCケース内部に目を向けていこう。やはりゲーミングPCなだけあって、CPUをしっかり冷却するタワー型CPUクーラーや巨大なヒートシンクを携えたビデオカードが目立っている。

 コンパクトなミニタワーPCケースだけあって、パッと見ではパーツがギッシリと詰め込まれている感じもあるが、実際は各種ケーブル類は綺麗に隠蔽されていて、エアフローに十分な空間が設けられている。吸気に前面120mm×2、排気に背面120mm×1のケースファンを標準搭載しており、エアフローはバッチリだ。

 このように綺麗にまとめられたPCケース内部のポイントは、配線をしっかり隠蔽する裏配線エリアの確保と、PCケース上段に集約されたストレージベイにある。

 まず<「G-Tune XM-B」のPCケースはちょっと変わった裏配線設計になっている。マザーボードベースの前方側にはケーブルマネジメントとエアフロー調整を兼ねた“囲い”が設けられていて、そこに配線を集約させる格好になっている。そのため、幅200mmを切るスリムなPC筐体でありながら、通常の裏配線対応PCケースのようにスッキリと配線を隠せているのだ。

 また「G-Tune XM-B」は内蔵ストレージ用として3.5インチ×1と2.5インチ×2のストレージベイを備えるが、これらはエアフローを阻害しないようPCケース上段に集約されている。3.5インチHDDを搭載できるスライドレール方式のベイがあり、その下面へぶら下げるように2基の2.5インチSSDを搭載できる。

 マザーボードには最新チップセットの「インテル B760」を搭載したものを採用。システムメモリーは「DDR5 SDRAM」を使用する。また最新の「Wi-Fi 6E」に対応した無線LANが標準搭載されているのも嬉しい点だ。もちろん対戦ゲームをプレイするのであれば有線LAN接続がベストなのだが、住環境によっては有線接続が難しいことも珍しくない。

 そんな時、デスクトップ型ゲーミングPCは無線LANを標準搭載していないことが多いという点に驚くライトユーザーもいるという話を耳にする。このような観点から「G-Tune XM-B」はライトユーザーにも安心してオススメできるゲーミングPCと言えるだろう。

 その他、CPUクーラーはマウスコンピューターオリジナルの90mmファン搭載タワー型CPUクーラー、ビデオカードはRTX 3070搭載ビデオカード、電源は80PLUS BRONZE準拠700W電源、といったパーツが「G-Tune XM-B」の標準構成となっている。

「G-Tune XM-B」のPCケース内部。ケーブル類もスッキリしている。マザーボードベース前方側にある囲いがケーブルマネジメントの空間