最新の『WILD HEARTS』も配信しながらプレイしても快適!

第13世代Core i7とRTX 3070で配信しながらのゲームプレイも快適なゲーミングPCの性能をチェック

文●勝田有一朗 編集●ジサトラハッチ

提供: マウスコンピューター

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

第13世代Coreプロセッサーのパワーを実感するベンチマーク結果

 「G-Tune XM-B」が搭載するCore i7-13700Fはインテル第13世代Coreプロセッサーのメインストリーム向け無印モデルだ。性能重視のPコアが8基、効率重視のEコアが8基搭載された計16コア/24スレッドのハイブリッドアーキテクチャCPUで、最大ブースト時動作クロックは5.2GHzに達する。

 メインストリーム向けモデルと謳いながら、第12世代のハイエンドモデル「Core i9-12900K」に並ぶコア数と最大動作クロックを備えており、限りなくハイエンドに近いアッパーミドルモデルと言って差し支えないだろう。CPUコア数の多さから、ゲームプレイしながらの実況配信といった重めのマルチタスク処理や、並列処理がモノを言う画像/動画編集にも高いパフォーマンスが期待される。

 なお、モデル名末尾の“F”は内蔵GPU非搭載を意味し、PCには外付けGPUが必須であることを示している。

 システムメモリーは16GB(DDR5-4800 8GB×2)を標準搭載する。一般的なゲームプレイには十分なメモリー容量だ。ただ、ゲーム実況配信や動画編集といったクリエイティブ用途も考慮するのであれば、少々心許ないと感じる部分もある。

 「G-Tune XM-B」のメモリースロットは2基で、容量アップにはメモリーの全交換が必要だ。ゲーム実況配信などを念頭に置いているのであれば、注文時のオプションカスタマイズで最初から32GB(16GB×2)以上に増量しておく方が良いだろう。

 ゲーミングPCの心臓部とも言えるGPUにはRTX 3070を搭載する。RTX 40シリーズが登場している現在においてRTX 30シリーズは1世代前のモデルとなるわけだが、NVIDIAがRTX 40シリーズとRTX 30シリーズの併売方針を打ち出しているので、RTX 3070は現世代のミドルレンジに位置する製品ということになる。

 ビデオメモリーはGDDR6 8GBを搭載。フルHDやWQHDをメインターゲットに据えたモデルで、現在の最新ゲームも余裕で動かせる性能を備えている。まだまだ当分の間、ゲーミングPCの第一線として活躍できるはずだ。

 では、以上のスペックを備える「G-Tune XM-B」について、まずはいくつかの定番ベンチマークで基礎性能から測っていくことにしよう。

CPU-Z(左)とGPU-Z(右)の実行結果

 最初は、3DCGのレンダリング性能からCPUのマルチスレッド/シングルスレッド性能を計測する定番ベンチマーク、「CINEBENCH R23」を実行。

CINEBENCH R23実行結果

 結果はマルチスコアーが18609pts、シングルスコアーが2028pts。第13世代Coreプロセッサーはシングルスレッド性能向上に注力したCPUということを裏付けるように、シングルスコアーは2000pts超えの高スコアーを記録している。一方のマルチスコアーに関しても十分高いスコアーを記録している。

 「G-Tune XM-B」はコンパクトなミニタワーPCケース故かMTP 135W/PBP 65WとCPU電力設定に大きな余裕を持たせたセッティングになっていた。ただこの状態でも第12世代の同ランクモデルとなるCore i7-12700(MTP 180W/PBP 65W)のマルチスコアー約15000ptsと比較して大きな性能差を見せており、Core i7-13700Fでマルチスレッド性能が大きく向上していることを実感できる。

 またCPUの電力設定が抑え気味なこともあってCPUの冷却にもずいぶんと余裕がある。ベンチマーク中のCPU温度はMTP動作時で最大61℃、PBP移行後は48℃前後で安定していた(室温12℃)。

 続いては、実アプリケーションに近い負荷でPC全体の性能を測る「PCMark 10」(Ver.2.1.2574)より。

PCMark 10実行結果

 総合スコアーは8791で、その内訳は、アプリ起動速度、ビデオ会議、Webブラウジングの性能を測る「Essentials」が11394。表計算や文書作成のオフィスソフト性能を測る「Productivity」が11088。写真編集や動画編集、3DCG製作などのクリエイティブ性能を測る「Digital Content Creation(DCC)」が14595という結果になった。

 Essentials、Productivity、DCC、3つの項目がすべてスコアー10000の大台を超えていて、「G-Tune XM-B」はあらゆる作業を快適にこなせるゲーミングPCであることが証明された格好だ。

 さらに続いて、「G-Tune XM-B」の3Dグラフィックス性能を測るベンチマーク「3DMark」(Ver.2.25.8056)の計測結果がこちら。

 DirectX 11のテスト「Fire Strike」では、フルHD(1920×1080ドット)のFire Strikeが31457、4K(3840×2160ドット)のFire Strike Ultraが8757。DirectX 12のテストを行う「Time Spy」では、WQHD(2560×1440ドット)のTime Spyが13570、4KのTime Spy Extremeが6694となった。

 Direct X Raytracing(DXR)のテスト「Port Royal」のスコアーは8216。DirectX 12 Ultimateに特化した性能テスト「Speed Way」のスコアーは3406。

 RTX 3070のメインターゲットはフルHD~WQHDと言われている通りの結果が出たと言えるだろう。ベンチマーク中のフレームレートを見ると、Fire Strikeが約140~160fps、Time Spyが約75~90fps出ているのに対し、4Kのベンチマークはいずれも約30~40fpsくらいで、やはり少々荷が勝ちすぎている印象だった。

 最後に実施する定番ベンチマークは、ストレージの転送速度を計測する「CrystalDiskMark 8.0.4」。事前に「CrystalDiskInfo 8.12.7」にて内蔵ストレージのモデルを確認したところ、試用機には「CFD Gaming PG3NF2シリーズ 1TB」が搭載されていた。3D TLC NANDを採用する容量1TBの高速PCI Express Gen4接続M.2 NVMe SSDだ。

Crysrtal Disk Mark実行結果

 シーケンシャルリード5012MB/s、シーケンシャルライト4042MB/sという結果で、PCI Express Gen3接続のM.2 NVMe SSDとは一線を画す性能を確認できた。Windowsの起動やゲームの起動も素早くてストレス無く試用できた。

 1TBの容量もゲーミングPCとしては必要十分。良くプレイするゲームを5~6本インストールするくらいであれば全然余裕だ。しかし、動画編集やゲーム実況配信をやりたい場合、いずれ容量が足りなくなる可能性は高い。

 ただそういう場合でも、「G-Tune XM-B」には空きのM.2スロットが1基残っている他、内蔵ストレージとして3.5インチHDD×1、2.5インチSSD×2を搭載できるストレージベイが備わっている。状況に応じてストレージを増設していけるだろう。