ゲームスタートの前のキャラクターメイキングに驚き
時間をかけて人物像を形成していく
さっそくプレイ開始……というわけではなく、機械仕掛けの未来へでは、まずGMが用意した3枚の「ハンドアウト」と呼ばれるカードからそれぞれ1枚を選択する。このカードには、自分のプレイヤーキャラクターがどういう人物なのかが描かれている。プレイヤーはこのキャラクターになりきったり、背景を考えてこの人物ならどうしていくかを想像したりしながら、ゲームを進めていくことになる。
そして、さらに重要になってくるのがこのハンドアウトの裏面に書かれている設定。こちらには、それぞれのキャラクターの裏設定、「実はこんな人物でこれをやらないといけない」といった使命や秘密が書かれている。
表のキャラクターの設定は全員に説明されるが、裏設定は自分だけ確認してほかの人には見せることはない。自身の裏の使命をほかの人にバレないように遂行しながら、ほかのひとの裏設定がどのようなものなのかを探らなくてはいけないのだ。この読みあいが機械仕掛けの未来への醍醐味であり、展開を大きく変える鍵にもなる。
このハンドアウトを呼んでいざゲームスタート! というわけでもない。続いて行なうのが、自身のキャラクターを成型していく作業だ。名前や職業、年齢などを、ハングアウトにあわせながらこれくらいだろうなーと想像しながら成型していくことになる。もちろん、名前は自由に決めることができる。
今回参加してくれた方々のキャラクターの名前は「イガワ ナゴム」「ミユ・ブラックモア」「ヒュー・ジャックマン」。まさかの日本人の名前は1人だけなうえ、どこかで聞いたことがあるような名前の人もいる、なんともカオスな3人となった。こういったカオスな感じも楽しさととらえられるのも、TRPGの醍醐味だそうだ。
さらに、のちのち物語を進めたり、攻撃したりする際にダイスを振ることになるのだが、このダイスの数字に関係してくる性質を決める必要がある。「暴力」「情動」「知覚」「技術」「知識」「怪異」というジャンルに分かれており、それぞれに11個の性質がある。これを今回は6つ選択。こちらも、キャラクターがどんな人物なのかを想像しながら、能力を振り分けていく。加えて、「好奇心」「恐怖心」という項目もあり、ここにも性質を記入。さらに、アビリティーと書かれた部分に2つ、自分が考えた能力も記入していた。
こういったキャラクターの詳細を詰めていっているときに、「このキャラクターはこういうタイプだ」「こういうときには恐らくこんな行動を取るだろう」といったように、全員あーでもないこーでもないとキャラクターメイキングを楽しんでいた。
テレビゲームにおいても、外観やステータスの割り振りといったキャラクターメイキングはあるが、こういったキャラクターの人物像や心理まで想像することはほとんどない(それはもともとゲーム側が用意しているから)。しかし、TRPGの場合はそこまでキャラクターメイキングの詳細を決めるので、テレビゲームよりもその作成したキャラクターに感情移入するのだろうなと感じた。
なお、能力や性質の割り振りといった部分も、わからなければGMに聞けば大丈夫だ。基本的にTRPGはGMが大丈夫といえば多少変わっていてもまったく問題なく、むしろ味になる。こういったキャラクターをつくりたい! という情熱のまま突っ走って、大丈夫か不安になったらGMに聞くといい。
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