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小島&大谷が語りあう教科書に載ってないDX成功のスパイス

DXを成功させるために必要なのは「ゴール設定」と「コミュニケーション」

2022年12月16日 09時00分更新

文● 指田昌夫 編集●MOVIEW 清水

提供: セゾン情報システムズ

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データ活用の目的を考えて、道筋をつける

大谷:DXには目的を持たなければいけないということですが、目的達成のためには、企業が持っているデータの活用が不可欠です。「データは石油」などと言われていますが、活用がなかなか進んでいないのも現実です。

小島:石油がいつから人間の役に立つ貴重なものになったのかを考えてみましょう。昔は石油というものは飲むこともできないし、ドロドロして火が点くと危ないものとして嫌われていました。それをエンジンの燃料にして動力に変えるとか、灯りにするといった使い道が決まって、はじめて石油の価値が生まれました。

データも同じで、ただ持っているだけでは価値がありません。使い道を決めて、活用の筋道を付けることが重要です。

データを持っているだけでは価値がなく、活用の筋道を付けることが重要と語る小島氏

大谷:宮崎の養豚所に取材に行ったとき、養豚家のかたから聞いたのは、「餌の入ったサイロにセンサーを取り付けて、餌の量がわかっても意味がない。私たちが知りたいのは、豚がどれだけ餌を食べているかなので、それがわかるシステムを作った」という話でした。それを聞いて、何のためにデータを集めるのか、決めておくことが重要だと、改めて思いました。

小島:機械から出てくる餌のデータでなく、実際に豚が食べる餌の量がわかれば、出荷時期や体調などが推定できるのではないでしょうか。それらは経営的に極めて重要なデータになります。この例のように、データを活用できる道筋、ユースケースをどれだけ多く持てるかが、ビジネスで成功する条件になります。

大谷:養豚所の例でいいと思ったのは、現場のかたが、システム会社に丸投げにせず、的確に自分たちのやりたいこと、欲しいデータを伝えられたことだと思います。

小島:それにシステム会社側も、現場のニーズを聞いて、何を言っているか理解できていることも素晴らしいと思います。DXの現場で、課題と文脈の共有ができている、まさに「スルスル」の状態です。

今日は、外の物差し、ユースケース、コミュニティーなど、DXを成功させるために必要なスパイスをいくつか議論しました。それを活かすには、「ゴール設定」が何より重要です。ご視聴いただいた皆さまも、自分たちはどこに向かうべきか、何を解決するのかを決めて、DXを進めていってほしいと思います。

(提供:セゾン情報システムズ)

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