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検索、グラフ、管理などの課題をkintoneマスターたちをどう解決したのか?

カスタマイズで限界を超えろ! kintone show+case unlimitedレポート

2022年11月17日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 Cybozu Daysの名物企画である「kintone hack」が「kintone show+case unlimited」と名前を改めて今年も返ってきた。名前は変わったものの、kintoneの可能性を感じさせる熱いカスタマイズの戦いは今年も健在。kintone島の覇権を争う6チームがユニークなkintoneカスタマイズを披露した。

今年も幕張メッセに決戦の時が訪れる!

昨年のチャンピオンによる「kintoneでホームページを作ろう」

 例年のごとく、大仰なBGMとイントロで始まったイベント。聴衆は「kintoneの覇権をめぐって6チームが戦いを繰り広げているkintone島に漂流してきた」という体裁で、kintone島の各地で繰り広げられる6分間のプレゼンを見て、どれが一番面白かったかジャッジする立場となっている。kintoneカスタマイズという内容は変わらないが、kintoneをすでに使っているユーザーのみではなく、導入検討する人たちも楽しめるよう、今年はkintone hackから名称変更したとのこと。

旅先案内人のもえぴぃとごう

 まずは昨年チャンピオンであるトヨクモの江田篤史さんが登場。模擬演技として「kintoneでホームページを作ろう」という実用的なカスタマイズショーを披露した。

 江田さんがやりたかったのは、kintoneの事例管理アプリを更新すれば、事例を掲出している企業のWebサイトにも連動するというもの。しかし、Webサイトを構築するには、WebサーバーやHTML、CSSなどの知識が必要。もちろん、kintoneデータを扱うにはAPIサーバーの構築やJavaScriptによるコーディングが必要になる。

 これをkintoneとトヨクモのkViewer、そして江田さんが作ったHomepageCreatorで簡単に作成・運用できるようになるというのが、今回の提案だ。kViewerはkintoneアカウントを持っているユーザー以外にもkintoneのデータを表示できるビューアー。HomepageCreatorで作ったテンプレートをkViewerに読み込ませることで、kintoneのデータをWebページとして見せることができる。

 さっそくデモ動画を披露。いわゆるWYSIWIG形式のWebページ作成ができるため、テキストを入れたり、装飾したり、リンクを挿入するのもお手の物だ。kViewerの設定を行なうことで、kintoneのレコードをWebページに挿入することが可能。編集が終わったら、テンプレートを出力し、kViewerからkintoneアプリとテンプレートを設定すると、ビューの作成も完了。これによりkintoneアプリ側を更新すれば、Webサイトの内容も更新されるようになった。実用度の高いツールに自社製品のアピールを加え、さすが去年のチャンピオンとうならせられる便利なカスタマイズだった。

昨年のチャンピオンの江田さんが模擬演技を披露

 模擬演技に続いて、予選参加19組から勝ち抜いた6チームによる本選がいよいよ開始。持ち時間は6分で、カスタマイズの腕を競う。技術的に優れているだけではなく、カスタマイズに至るまでの課題抽出やプレゼンのうまさも重要。カスタマイズショーが終了した段階で、会場の参加者が「使ってみたい」と思ったら、スマホアプリで投票を行ない、最終的に一番点数が高かったチームが勝利となる。

スマホから手軽に修正できる「アプリ修正アプリ」(生田さん)

 トップバッターは「暴れん坊将軍」ことコムデックの生田智之さん。kintone歴は8年となる生田さんは「kintone芸人」と書かれた黄色のド派手パーカーで登壇した。

コムデックの生田智之さん

 生田さんは、kintoneでは簡単にアプリの修正ができるが、操作がパソコンに限られていると説明。「ここにいるkintone管理者は、一度はこんな悲劇に見舞われたことがあるはず。ユーザーから『ここちょっと直して欲しいんやけど』と言われたけど、手元にパソコンがないこと」と指摘する。

 こういうとき、手元のスマホのブラウザでkintoneを開いてみるものの、おなじみの歯車アイコンが見当たらない。仕方なくPC版を開いてみるが、当然GUIでの操作は困難を極める。こうした課題に対応する生田さんのカスタマイズが、kintoneのアプリ修正や作成をスマホから簡単に行なえる「アプリ修正アプリ」だ。

 アプリ修正アプリで実現できるのは、フィールドの設定変更、ドロップダウン項目追加に加え、アプリの新規確認までできてしまう。「これを使えると、スキマ時間にアプリの修正ができてしまう。週明けや翌日にタスクを持ち越すことはぐぐっと減る」と生田さんはアピールする。

 生田さんは、案件管理アプリを例にアプリ修正アプリでの修正の模様を動画で披露。また、アプリの新規作成にもチャレンジ。アプリ修正アプリから、日付、ユーザー名、業務内容、添付などのフィールドを追加し、無事に日報アプリまで作ることができた。「ジムでランニングしながらでも、アプリが修正できちゃう。みなさんが大好きなkintone、ますます好きになると思います」と生田さんは締めた。

スマホからアプリを修正できるアプリ修正アプリ

修正はもちろん、新規アプリまで作れてしまう

 参加者による投票を行なっている間に、生田さんは「天の声」からヒーローインタビューを受ける。トップバッターということで、まずは暫定一位となり、舞台の横で次の挑戦を待つことになった。

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