AI Communis Pte. Ltd.への出資を決定
東大IPC
東大IPCは、AOI1号ファンドから、動画字幕付け編集ソフト「Auris」を開発するシンガポール拠点の AI Communis Pte. Ltd. に対して0.5 MIL USDの出資を決定しました。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社は、動画字幕付け編集ソフトAurisを開発するAI Communis Pte. Ltd.に対して出資を決定しました。今回の出資は、デジタルガレージ、THE SEED、およびエンジェル投資家との共同出資となります。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 大泉克彦、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI 1号ファンド」)は、動画編集ソフトウェアAurisを提供するAI Communis Pte. Ltd.(本社:シンガポール、Co-Founder & CEO 鈴木信彦、読み:エーアイ コムーニス、以下AI Communis社)に対して0.5 MIL USDの出資を行うことを決定しました。
今回のAI Communis社への投資は、株式会社デジタルガレージ(本社:東京都渋谷区、代表取締役 林郁)、THE SEED (本社:東京都渋谷区、代表 廣澤太紀)、エンジェル投資家との共同投資となります。
“Make your contents accessible to the world! (さあ、世界へ飛び出そう!)”をビジョンに動画字幕付け編集ソフトAurisを開発
AI Communis社は、「音声認識技術を世の中に実装することで、社会の課題解決及び未来のコミュニケーションの創造に貢献する」という理念のもと、シンガポールを拠点として動画字幕付け編集ソフトAurisソフトウェア開発を行っている企業です。
国内クリエイターエコノミーの市場規模は1兆3574億円と言われており、2034年に10兆円を上回ると試算されています(※1)。また一方で、世界のクリエイターエコノミーの市場規模は約1042億ドル(1ドル=145円換算で15.1兆円)と推計されており(※2)、世界に飛び出してより早く大きな市場で活躍するクリエイターの創出に寄与します。
同社は、このクリエイターエコノミーの台頭や新型コロナウィルスの状況下で、世界的に動画の視聴時間が増加している結果、動画を作成するビジネスパーソンやクリエイターが字幕・翻訳字幕付け業務に多大な時間を費やしているという実態、また視聴側も海外のコンテンツにアクセスする際の翻訳環境の課題に着目しました。
ワンクリックでグローバルコンテンツに。多国籍のユーザーとともに育てる「Auris」
Aurisは、音声認識、自然言語処理技術を活用し、日本語、英語、簡体中国語、東南アジア言語の文字起こし、および翻訳を行うソフトウェアで、シンプルかつ直感的な操作性で字幕の編集が可能です。
2021年11月のローンチ後、インド、フィリピン、パキスタン、インドネシアの他、日本、米国など世界110カ国で、学生から企業まで幅広く8.7万人のユーザー(2022年11月現在)に活用されており、複数の国内MCN(マルチチャンネル ネットワーク)との協業も始まっています。
また、東京大学大学院情報理工学系研究科 高道慎之介助教(システム情報学専攻 音メディア情報学研究室(猿渡・小山研究室)所属)と学術指導契約を締結。クリエイター本人の声を用いた多言語吹替機能の実装に向けて、音声合成技術を応用した動画音声の吹替機能の実装を目指しています。
東大IPCは、東京大学の技術研究の活用によって同社の技術開発推進、更にグローバルな市場に向けた事業開発を支援すべく、この度の出資を決定しました。
(※1)出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティングhttps://www.murc.jp/report/rc/report/consulting_report/cr_221017-02/
(※2)出所:NeoReach Social Intelligence APIとInfluencer Marketing Hubの共同調査(2021年5月)
AI Communis社 Co-Founder & CEO 鈴木 信彦 コメント
古川さんには、Aurisのプロトタイプリリースのタイミングから様々な御相談をさせていただき、アドバイスをいただきました。高道助教のご紹介などをふくめて、Aurisをともに育てていただける投資家にご一緒頂けるのは、起業家として本当に嬉しいことであり、これからもご期待に添えるよう精進いたします。
東大IPC パートナー 古川圭祐 コメント
動画翻訳、字幕付けは想像以上に労力と時間を使う作業です。今後、クリエイターエコノミーの拡大や企業活動において、コンテンツのグローバル化はほぼ必須の流れとなり、翻訳は欠かせない作業となってくるでしょう。AI Communis社は高度で使いやすい翻訳ソフトを持ちながら、また東南アジアというまだ未開のマーケットへ挑戦しております。Aurisを世界で勝負できるサービスにしていけるよう、引き続き支援して参ります!
日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド
AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。
東大IPC は、今後も、東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。
AI Communis Pte. Ltd.について
概要 AI Communis Pte. Ltd.
設立 2020年4月
所在地 71 Ayer Rajah Crescent,#06-24,Singapore 139951
代表者 Co-Founder & CEO鈴木 信彦
URL https://www.ai-communis.io/
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
概要 東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
設立 2016年1月
株主 国立大学法人東京大学(100%)
所在地 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
代表者 代表取締役社長 大泉克彦
URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/