Ryzen 7000シリーズで高性能ゲーミングPCを自作したい人におすすめ
X670チップセット搭載マザーボード、MSI「MPG X670E CARBON WIFI」レビュー
有線LANはRealtek「RTL8125BG」による2.5GbE。オーディオはRealtek「ALC4080」を採用しており、オーディオコンデンサには日本ケミコン製のものを採用している。フロントUSBはUSB 3.2 Gen2 Type-Cに対応。
また、組み立て時に便利なのが、POSTコード表示LCDとデバッグ用LED(CPU/DRAM/VGA/BOOTの各段階でLEDが点灯する)の両方を備えている点だ。デバッグ用LEDを見れば、仮に問題が生じた際、どの段階で止まっているのかが分かり、POSTコードを調べれば問題の詳細が分かる。片方というのはよくあるが、両方備えていればより分かりやすい。
新CPUのPCをカッコよくキメたい方へ
MPG X670E CARBON WIFIは、デザイン、性能ともに求める方向けの製品だ。デザインは、落ち着きのあるブラックを基調としつつ、単調になりがちなところをテクスチャで工夫をしている。性能面ではRyzen 9 7950Xを組み合わせてもVRMの発熱はゆるやかで、もちろんケースファンなしで運用しようなどという方はいないと思われるが、エアフローを与えてやれば効果的に冷える。VRMヒートシンクだけでなく、そのほかM.2ヒートシンクやチップセットヒートシンクも高い冷却性能が見込める数値が得られている。
機能面では2.5GbEやWi-Fi 6E、USB 3.2 Gen2x2など高速インターフェースをカバーし、Smart Buttonのように新機能も加えている。高性能CPUに合わせ、機能面でもひとつ上の快適さを求めるユーザーに最適と言えるだろう。上位にMEGシリーズがあるとはいえ、MPG X670E CARBON WIFIもハイエンドと言ってよいだろう。
ハイエンドだけにやはり値が張るところはある。このところの円安傾向、そしてチップセットを2基積むというAMD X670チップセット自体の高コスト体質、PCI Express 5.0やDDR5など、従来の設計では対応できず新技術、新規設計を盛り込んでいるのも価格を押し上げている要因だ。とくに今回は全部が一気に変わった状況なので、高価であるのは仕方がないだろう。要は、ここで紹介してきた性能や機能で納得できるか、自身がそれを必要と考えるかだ。