このページの本文へ

東京ゲームショウ2022レポート 第65回

『エグゾプライマル』や『FORSPOKEN』の試遊機にもRyzen&Radeonが採用!?PCゲームの画質やfpsが向上する技術を日本AMD佐藤美明氏がTGS2022のMSIブースにて解説【TGS2022】

2022年09月19日 09時00分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

FSR2.0は対応ゲームであれば誰もが使えて画質や
フレームレートが向上する、とってもお得な機能

 そうしたハードウェアを利用したうえで、AMDの優れたソフトウェアも併用することで、よりゲームが快適になると佐藤氏は語る。まず、紹介されたのが「FidelityFX Super Resolution」。本ソフトはオープンソースの画質ツールキットに追加された超解像度技術。

 この技術を利用すると、ディスプレーに出力される解像度より低解像度でレンダリングした画像を、独自の補完処理でアップスケーリングして出力。画質の低下を押さえつつ、GPUへの負荷を軽減してフレームレートも向上させる。

「FidelityFX Super Resolution」は、9月9日にマイナーアップデートの2.1を発表したが、現在数多く採用されている「FidelityFX Super Resolution 2.0」について解説。

「FidelityFX Super Resolution 2.0」(以下、FSR2.0)は、競合のDLSSに近い技術だが、DLSSは専用のTensor コア AI を利用する必要がある一方で、FSR2.0はそうしたハードウェアの制限がないのが特徴。

 ただし、FSR2.0はゲームに組み込まれていないと利用できない技術のため、対応ゲーム(大抵はゲームのグラフィックス設定で有効にできる)でのみ使用できる。

 この技術はAMDが提供しているため、Radeonでのみ利用できると思われがちだが、ハードウェアの条件を必要としないため、実はGeForceを使っているユーザーでも利用できると佐藤氏。

 今使っているPCはRadeonを搭載していないという人でも使えるだけでなく、古いGeForceを使っていてFSR2.0対応ゲームでやや性能が足らない、という人にはもってこいの機能になっている。

FSR2.0は対応ゲームの画質とフレームレートを簡単に上げられるため、「高いビデオカードが売れなくなっちゃう機能」と語る佐藤氏。それほど、お得な機能であるという

導入メリットが高いため、ゲーム会社の採用率も高く。たった1年で90タイトル以上の採用が決まった。DLSSの2倍以上の勢いで採用されているという。その中には、日本でも人気のカプコン『バイオハザード ヴィレッジ』やSIE『Horizon Zero Dawn』なども含まれる。また、TGS2022でも試遊で人気が高かったスクウェア・エニックス『FORSPOKEN』にも採用されている

FSR2.0を利用すると、ベセスダの『DEETHLOOP』が4K解像度で、44fpsから100fpsまでフレームレートが向上したという

FSR2.0は、ゲームプレイ中にゲームの中の物体の奥行を計算(左上画像)、さらに物体の動きの方向性を確認(左中央画像)、さらに色も認識(左下画像)。さらに、ゲーム中の1つ前のシーンからも情報を読み取り、瞬時(DLSSと同じくやや遅れは出るが)に処理し、画質またはフレームレートを向上させる

FSR2.0にはモードがいくつもある。左からFSR2.0オフ、画質優先の“Quality”、画質とフレームレート両方に振り分ける“Balance”、フレームレートを優先する“Perfomance”によって、画質とフレームレートが変わる

FSR非対応のゲームでもRSRで快適化できると語る佐藤氏

カテゴリートップへ

この連載の記事