シンプルなデザインでカジュアルゲーマーやゲーム+仕事で使うキーボードがほしい人にピッタリ!
リーズナブル&シンプルこそ至高! 高級感ある筐体で必須な要素は押さえた1万円ちょっとのゲーミングキーボード「G413 TKL SE」
ミニマムで高級感のあるデザイン
筐体に目をやると、シンプルかつ高級感のあるデザインが特徴的だ。耐摩耗性に優れたPBT(ポリブチレンテレフタレート)キーキャップには、ひらがなを廃したシンプルな印字になっている。キー配列は一般的な日本語配列で、スペースキーの左右には無変換/変換キーがあり、右ALTキーは存在しない。
また、トップケースには強度の高いアルミニウム合金をつや消し加工することで、高い耐久性とデザイン性を両立している。ロジクールのロゴは光沢仕上げで、その雰囲気を高めている。部屋やデスクの雰囲気を統一したいユーザーにとっては、シンプルで高級感のあるデザインは魅力に感じるのではないだろうか。
実際のサイズはおよそ幅355×奥行き127×高さ36.3mmで、重量は約650gと、コンパクトとなっている。ファンクションキー列の上部をはじめ、キーの周りに余計なスペースなどなく、ミニマムなデザインだ。ゲームプレイにおいて、キーボードの角度にこだわるユーザーにとってもうれしいポイントといえる。
バックライトはホワイトの単色となっており、FNキーとF1・F2キーで3段階に明るさを調節でき、消すことも可能だ。キーキャップの文字はしっかりと透過されているため、暗い場所でもかなりしっかりと視認できる。ゲーム中に部屋を暗くしがちなユーザーにも優しい。
なお、ロジクールG HUBには対応しておらず、キーウィジェットやプロファイル設定を行なうことはできない。ここを不便に感じる人もいるかもしれないが、逆にソフトウェアを使わずに接続すればすぐに使えると考えると、細かい設定はとくに大丈夫という場合には便利と捉えることもできる。
カジュアルゲーマーの入門機には最適なコスパモデルだが
円安の影響もあって脳裏によぎる「PRO キーボード」
前述のとおり、しっかりとしたスイッチや、アンチゴースト・キーロールオーバーといった、ゲーミングキーボードとして最低限の性能は持ち合わせていることは確かであり、ミニマムでコンパクトなデザインも魅力的だ。一方で、七色に光るRBGLEDや、ソフトウェアを介した細かな設定といったものは排除されている。取り外せないUSBケーブルや、底面のスタンドも一段のみと、ゲーミングキーボードにこだわりたい人にとっては、かゆいところに手が届きにくい部分もあるかもしれないと感じた。
これらはG413 SEの購入を検討する際の懸念点となるかもしれないが、裏を返せばそんなことは求めていない、お試しで購入したいなど、ゲーミングキーボードを買ってみたいけどハイエンドなものには手を出しにくい理由を持つカジュアルユーザーにとっては、コスパのいい仕上がりになっているといえる。エントリーモデルにおける有力な選択肢の1つとなることは確かだ。
だが、筆者としてはどうしても「PRO キーボード」(1万3970円)や、「PRO X」(値引き後1万1980円)の存在が頭をよぎってしまう。過去のキーボードが円安前の価格設定のためにこのようなことになっている可能性もあるが、現在の価格だけで見るとG413SEに数千円予算を追加するだけで、GX Blueクリッキースイッチ搭載の、RGBLEDや12個のプログラマブルFキーにも対応した「PRO キーボード」に手が届くことを考えてしまうのだ。
もちろんキースイッチに違いはあるし、筐体のサイズもG413SEのほうが全体的にコンパクトなど、G413SEに軍配が上がる部分もなくはない。といっても、60%キーボードほどのコンパクトさがあるというわけでもない。
G413SEはカジュアルユーザーに加えて、「ミニマムなデザインで十字キーやファンクションキーはほしい」というニッチな層へ向けたものかは、いささか疑問ではある。いっそのこと60%キーボードを開発してもよかったのでは? というのが、筆者の正直な感想だ。
最後に懸念点を述べたものの、キーキャップのシンプルな印字やつや消しブラックの高級感溢れる質感など、エントリーモデルとは思えないデザインで、所持欲を満たしてくれる。また、心地よいフィードバックを持つタクタイルメカニカルスイッチで、その役割をしっかり果たしてくれるゲーミングキーボードであることは間違いない。
1万円ちょっとで購入でき、しっかりと必須の技術は搭載しつつ、シンプルな構造&デザインなので、カジュアルゲーマーだけでなく、ゲームに加え仕事でも使えるゲーミングキーボードがほしいという人も、ぜひチェックしてみてほしい。
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