9月になり秋の行楽シーズンに突入しました。今秋は、楽しく学べる大人の社会科見学旅行はいかがでしょう? 谷川岳を取り巻く周辺環境や地質を学べる施設や、ロッテで人気のお菓子が作られる過程を見られる工場見学、富山の伝統的工芸品を学べる施設や、氷見の漁師体験ができる施設などバラエティに富んだコースです。旅先の土地を支える環境や産業を学びに、いざ出発です!
みなかみ町の谷川岳からスタート。バスで上毛高原駅に向かい、上越新幹線で大宮駅に南下、在来線で武蔵浦和駅へ向かいます。そして、大宮駅へ戻り、北陸新幹線で富山駅を目指し、在来線で高岡駅に到着。さらに在来線で氷見駅へ向かうコースです。車で移動することもできるコースですので、目的に合わせて移動手段を変えることをおすすめします。
周辺の自然や魅力を体感! 2021年に誕生したみなかみ町の新名所「谷川岳インフォメーションセンター」
関東北部の群馬県最北に位置し、谷川岳・三国山の麓、利根川の源流域であり「関東の水瓶」と称される「みなかみ町」。群馬・新潟の県境にある三国山脈の山・谷川岳は日本百名山のひとつで、周囲の万太郎山(まんたろうさん)・仙ノ倉山(せんのくらやま)・茂倉岳(しげくらだけ)などを総じて「谷川連峰」と呼ばれています。一ノ倉沢などの谷川岳の岩場は、その険しさから剱岳(つるぎだけ)・穂高岳(ほたかだけ)とともに日本三大岩場の一つに数えられ、ロッククライミングの聖地となっています。山麓はスキーの聖地でもあり、谷川岳天神平スキー場は関東でも有名なスキー場でもあります。また気象の厳しさから標高1,500m付近が森林限界となり、その上からは笹原が広がり視界が開けます。このため、比較的低い標高(特に稜線付近)でも高山植物が観察できるのが特徴です。首都圏から近いこともあって多くの登山者が訪れています。
みなかみ町で楽しく学ぶならココへ! 谷川岳インフォメーションセンター
2021年6月にオープンした「谷川岳インフォメーションセンター」。この地域の自然環境の保全、そして楽しく安全な利用の促進を図ることを目的に開設されました。谷川岳周辺の自然や、人との関わりなどの展示パネル、みなかみの自然を撮影したドーム型のVR空間で、 ラフティングや鳥目線で空を飛ぶ疑似体験(写真)ができます。谷川岳の模型に映像を投影して季節の移り変わりや、天気のことなども学べます。館内では、エコツーリズムが盛んな谷川岳で活躍するインタープリター(自然解説ガイド)が案内してくれます。入館は無料で、上毛高原駅から谷川岳ロープウェイ駅行きバスで約40分、土合橋下車で徒歩約6分のところにあります。
DATA
住所:群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽
谷川岳インフォメーションセンター
パイの実コースかガーナチョコレートコースがあり、どちらのコースになるかは当日のお楽しみ! 人気のお菓子の製造工程を楽しく学べる工場見学施設、さいたま市「ロッテ浦和工場」
大宮の盆栽や岩槻の人形、そしてサッカーやスポーツなど多彩な魅力にとんださいたま市。武蔵浦和駅近くにロッテ浦和工場(写真)があり、工場見学ができるんです(要事前予約)。1964(昭和39)年に誕生し、板チョコを中心に「パイの実」や「コアラのマーチ」など、人気のチョコレート菓子やアイスクリームを製造しており、日本有数の生産規模を誇る菓子工場となっています。実際に訪れる工場見学以外にも、HP上で楽しめるバーチャル工場見学もあるので、ぜひチェックしてみましょう。
さいたま市で楽しく学ぶならココへ! ロッテ浦和工場「おかしの学校」
工場見学は、コロナウイルスの影響により2020年2月から中止していましたが、2022年5月に工場見学施設を「ロッテ おかしの学校」にリニューアルした上で再開。工場見学(無料)は「パイの実コース」と「ガーナチョコレートコース」に分かれていて、どちらの見学ができるかは当日のお楽しみ。工場内はチョコレートの甘い香りが広がっており、お菓子の製造工程や包装工程などの製造ラインの一部を見学することができます。また大型のデジタルスクリーンも設置されており、自身で操作することにより、ロッテ商品の歴史やキャラクタ―、SDGsの取り組みを知ることができ、子供から大人まで楽しめます。トリックアート(写真)やパイの実のパッケージに入っているかのような記念撮影もでき、最後にお菓子のおみやげがもらえるのもうれしいポイント。近隣にはプロ野球チームのロッテの2軍球場もあり、プロ野球選手に会えるかも!? 武蔵浦和駅西口から徒歩5分です。
DATA
住所:埼玉県さいたま市南区沼影3-1-1
ロッテ浦和工場「おかしの学校」
富山の伝統工芸品や地場産品の製作工程や歴史がわかる、高岡市「高岡地域地場産業センター」
市内の西側は山間地域で西山丘陵や二上山が連なり、北東側は富山湾、東側は庄川・小矢部川によって形成された良質な地下水を有する扇状地が広がるなど、深緑と清らかな水に包まれたとても自然豊かな地域・高岡市。日本の渚百選に選ばれた雨晴海岸からは、海越しに3,000m級の立山連峰の大パノラマを見ることができます。そんな高岡市が誇る伝統産業を紹介する施設が「高岡地域地場産業センター」(写真)です。
高岡市で楽しく学ぶならココへ! 高岡地域地場産業センター
高岡地域地場産業センターは、 富山県西部地域の産業界と県及び地域内市町村によって、 地域内地場産業の振興と地域の発展に寄与するとともに、広く県内外に地域の産業を紹介するために1983(昭和58)年に設立されました。富山県内の6つの産地の伝統的工芸品である高岡銅器(たかおかどうき)、高岡漆器(たかおかしっき)、井波彫刻(いなみちょうこく)、庄川挽物木地(しょうがわひきものきじ)、越中和紙(えっちゅうわし)、越中福岡の菅笠(すげがさ)を中心とした地場産品の製作工程や歴史について学べます。見学客への誘致のほか、ものづくりの普及・継承を支援するための活動や人材育成などにも取り組んでいる施設です。入館は無料で、漆器体験(写真、3,000円~3,500円、要事前予約)や、鋳物体験(2,500円、要事前予約)ができるものづくり工房もあります。高岡駅から徒歩10分です。
DATA
住所:富山県高岡市御旅屋町101 御旅屋セリオ2階
公益財団法人高岡地域地場産業センター
VRで氷見の漁師体験も! 魚と漁業のテーマとした体験型施設、氷見市「氷見市漁業文化交流センター」
天然のイケスといわれる富山湾の北西部に面し、恵まれた漁場を利用した越中式定置網の発祥地として知られる日本有数の美味しい魚の供給地・氷見市。海岸線からは、3,000m級の立山連峰が浮かぶように見え、特にご来光は幻想的で美しく、湯量豊富な温泉「氷見温泉郷」もあります。そんな氷見を代表する漁業を学べ、体験できるのが「氷見市漁業文化交流センター」(写真)です。
氷見市で楽しく学ぶならココへ! 氷見市漁業文化交流センター
「氷見市漁業文化交流センター」は2020年のリニューアルにより、4面大型スクリーンで「天然のいけす富山湾」や「氷見の漁師体験」の大迫力映像が楽しめる「VR(仮想現実)シアター」(写真)が新登場しました。また、ゲーム感覚で氷見の漁業文化を学ぶことができる「ハンズオンひみ」などの体験が楽しめます。さらに家庭の宴席で使われる豪華な食器類や、漁師が船上で食事をしていた時代の調理用具など、貴重な歴史的資料、郷土で愛されている代表的な家庭料理も紹介されています。入場無料で、氷見駅から徒歩20分です。
DATA
住所:富山県氷見市中央町7−1
氷見市漁業文化交流センター
学ぶことでその土地のことをもっと好きになること間違いなし!
ご当地自慢の産業、技術、大自然を学べる施設なので、その土地に根付いた文化や伝統を体感できるのは旅の醍醐味のひとつですね。
※この記事は、「つなぐ旅~東日本~ ひがしにほんトラベルガイド」から転載しています
※記事内の価格はすべて税込です。販売価格は予告なく変更される場合があります。
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