業務を変えるkintoneユーザー事例 第155回
kintone活用が進む、アプリ作成時の4つのポイント
上司をサイボウズデイズに連れていき、kintone導入にこぎつける
2022年09月14日 11時00分更新
リモートメンテナンスの実施記録をアプリへ
kintoneで作ったのは、リモートメンテナンス実施記録というアプリだ。業務改善できることがないかなと考えていたある日、システムの調査をしようとサーバーにリモート接続したときに、他の人がサーバーを使っていたためすぐに利用できないということがあった。これでは業務が回らないので、メンバーの1人が誰がどのサーバーを使ってリモート接続しているのかをホワイトボードに書いてわかるようにしようと言い出した。
利用状況を共有するのなら、kintoneでできると考えた小名木氏はアプリを作成することにした。すでに作成済みの顧客情報マスターにユーザーごとにどのサーバーを使ってリモート接続をするのかという情報を登録したのだ。
その上で、サーバーの利用状況がわかるように、リモートメンテナンス実施記録アプリを作成。簡単に使ってもらうために、作業目的を入力してもらい、あとは施設名をルックアップで呼び出してもらえば、その他のフィールドはすべて自動入力されるようにした。メンテナンス作業が終了したら、作業内容を追記すれば完了となる。
アプリにはラベルや「kintone入力ヒント表示プラグイン」を利用し、入力する内容を説明し、利用者が意図した内容を正しく入力してもらえるように工夫している。さらには、ポータル画面には、終了時刻が入っていないレコードの一覧を表示するようにした。終了していないということは利用中ということなので、一目で状況を把握できるようになった。
4つのポイントを心掛けたアプリの利用をルール化したことで活用が進んだ
それでもkintoneの利用は進まず、ホワイトボードを利用する人の方が多かったという。そのため、kintoneアプリで起票してからサーバーを利用する人を優先的に利用できるというルールを作成した。起票せずにサーバーを利用することもできるが、kintoneアプリで起票した人がいたら、文句を言わずにサーバーを明け渡さなければならなくなったのだ。
「リモート接続をする時は緊急の場合がほとんどなので、このルール守らないとユーザーだけではなく、患者さんにまで迷惑がかかる可能性があります。そのことをメンバー全員が理解できていたので、だんだんサーバーを利用するときは、kintoneアプリに起票するようになってきました」(小名木氏)
kintoneアプリの利用が進んだので、さらに業務改善を進めることにした。まずは、メンテナンスの開始時と終了時にメールを自動配信して、ユーザーに対してメンテナンスの作業内容をリアルタイムに共有できるようにした。開始時間と終了時間などが正確に入力されるようになったので、アプリの情報がそのまま報告資料として使えるようになったのも大きな導入効果と言える。
アプリ作成時に心がけたのは、
1:必須入力のフィールドは最小限に
2:自動入力できるところは可能な限り設定しておく
3:入力内容の品質を統一させるために、注意事項をラベルやプラグインなどを使って表示させる
4:アプリを利用する理由やルールを考える
という4つのポイントとのこと。
また、kintoneのアプリで気になることがあれば、社内SNS上に気軽に書き込めるチャンネルを用意したそう。書き込まれた要望はなるべく要望は叶えるようにしており、そんな取り組みも社内導入の理由の1つだと小名木氏。
「結構、要望が絶えませんので、これからも業務改善のkintoneの活用は当分続いていくんではないかと思います」と小名木氏は締めた。
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