日本の茶碗のシェイプを筐体デザインに取り込む
左右に割るようにすると電源が入る
tenoのパッケージデザインは手に入れた人がパッケージを開けてtenoが登場してくる瞬間の喜びを最大限まで引き上げてくれる構造だ。観音開きのハードなパッケージをゆっくりと左右に開くとtenoが登場する。同梱物はteno本体と、取説、そしてプラグの位置が90度の角度がついたユニークな形状の専用USB Type-Cケーブルだ。
ThinkPadが松花堂弁当を基本コンセプトデザインとして捉えたのと同様に、tenoは日本の「お椀」のシェイプをその筐体デザインに取り込んでいる。しかしtenoは純和風の環境だけではなく、ごく普通の集合住宅などの洋室でも、まったくミスマッチ感を与えない。ちなみに日本のお椀の直径はおよそ11.5~13cm近辺。tenoの直径は13cm、高さは7cmだ。
tenoの外観カラーは今回ご紹介するブラック以外にホワイトが用意されている。手に持つとズッシリ感のある725gのtenoの素材は樹脂と天然砂から作られている。昨今の軽量級モバイルPCほどの重量がある小さなtenoは、安定感とともに低域再生時のオーディオインシュレーター的役割も担っているようだ。
tenoを持ち運んだり、起動から音楽のプレイバックに至るまで、指先でtenoを操作するたびに懐かしく心地よい表面のザラザラした砂の感触を手のひらで感じることができる。これがtenoを手に入れることのできた人の最初の快感感動体験だ。
そして左右に分割するtenoの継ぎ目部分の仕上げは、日本の伝統的な「金継ぎ」技法。その心は「本当に良いものを繕いながら大事に長く使う」という日本古来からのSDGsなマインドだ。「手入れしてずっと使う」という質素な中に存在する本当の美を見出すという極めてぜいたくな世界と言える。作者は人工的ではあるが独特の「不完全な美」を具現化したかったのだろう。tenoを手に入れた人の次の快感感動体験だ。
真上から見ると円形のtenoを左右の手で持って静かに引き離すと、数mm開いたところで電源が入りポーンというチャイムの起動音とともに、まず内部の照明が一時的に点灯する。tenoの一番のこだわりは金継ぎ部分が割けたときに隙間から漏れる柔らかい光だ。tenoを手に入れた人のさらにその次の快感感動体験だ。ザラザラとした外装の樹脂と砂のミックスした素材と対照的な内部素材は白をベースとする高級で滑らかな吸音生地を採用している。
teno本体を左右の手で持って最後まで引くと金継ぎを施された割れ目からチャイムの起動音とともに柔らかい光が漏れて、その後、Bluetoothのペアリング音である鳥のさえずりが聞こえる
tenoの内部には径45mmのフルレンジスピーカーと小体積の密閉型エンクロージャでも十分な低域確保のできるパッシブラジエーター、充電式バッテリー、アンプ、センサー、LEDなど、多くの電子回路が収納されている。しかし、照明の点灯時にはそれら多くの無粋なハードウエアの存在や気配を感じることはない。teroは生き物のように静かに柔らかく光りナチュラルな音を伝えてくれる。これもtenoを手に入れた人の快感感動体験だ。
筆者はその光と天然砂のテクスチャー、金継ぎの3つのコントラストが気に入ってしまいスマホの壁紙にしてしまった。そしてtenoをそのまま左右に最後まで引き開くとBluetooth機能がオンとなり、周囲のペアリング済みデバイスを探し見つかれば鳥のさえずりでスピーカー機能連携オンを知らせてくれる。ペアリング方法に関しては後述する。
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