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こんな所までこだわるの!? GALLERIA(ガレリア)の品質向上の取り組みを徹底取材! 第7回

電話にメール、LINEでも24時間受付!サードウェーブのカスタマーサポートセンターに潜入

「助けて!画面が出ないの!」を5割減、GALLERIAサポートの見習いたい思考法

2022年08月08日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

提供: サードウェーブ

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似ているようで違う「BTOパソコン」と「パソコンパーツ・周辺機器」のサポート

カスタマーサポートセンター所属の遊馬氏

 サポートの概要は大体わかってもらえたと思うが、実際の業務や、その内容について、カスタマーサポートセンター所属の遊馬氏に詳しく聞くことができたので、こちらを紹介しておこう。

 サポートの窓口が複数あるという話は前述のとおりだが、機器のサポートとなると、大きく「BTOパソコン」と「パソコンパーツ・周辺機器」の2つがある。サポートの受付時間が違うくらいだと考えがちだが、実はほかにも大きな違いがある。

 「まず『BTOパソコン』のサポートですが、使用中のトラブル対応、使用後のリサイクル対応が中心なります。ご購入からPCの最後までサポートしています。もう1つの『パソコンパーツ・周辺機器』のサポートは、主にPCパーツですね。購入のご相談、パーツのトラブル対応が中心です。具体的な使用方法や故障の場合は、各製造元メーカーでの対応となる場合があります」(遊馬氏)

 これは、その製品の責任がどこにあるのかという話だ。これは考えてみれば当たり前で、使っていたマウスが壊れたから修理してほしい、というのであれば、それはマウスのメーカーに問い合わせるべき内容だ。

 このサポートの性質の差により、BTOパソコンのサポートでは自社製品に対する深い知識と高い技術が求められ、パソコンパーツ・周辺機器のサポートでは、多くの製品や通販に関する知識など、幅広い対応力が必要になる、といった違いになっている。そのため、サポート窓口をわけ、それぞれ専門のスタッフで対応するようにしているそうだ。

 ちなみに専門といってはいるが、別窓口のサポート知識がまったくないわけではない。例えばBTOパソコンに通販で購入したHDDを増設したけど認識しないといった、どちらに相談すればいいのかわからないものの場合は、「どちらに相談いただいても問題ありません」とのことだった。

サポートに寄せられた問題解決だけで終わらせず、その後の改善活動へとつなげる

 サポート業務の基本は、問題を解決することだ。しかし、解決したからといって終わりにしてしまうと、今度は別の人から、同じ問い合わせが来てしまうことになる。

 「問い合わせに対してお答えする、というのはサポートの基本業務ですが、そもそもお客様がお問い合わせをしなくても解決できるようすることが大切です。いただいた多くのお問い合わせ内容を精査し、同じようなお困りごとのお客様が自己解決できるよう、よくある問い合わせはFAQに反映させたり、そもそもお困り事が起きないように、様々な部門と連携し、商品やサービス自体の改善を全社的に行なっています。」(遊馬氏)

 この好例が、画面出力。ビデオカードがあるにもかかわらず、マザーボードのHDMIへとケーブルを接続してしまい、画面が出ないといった相談が、以前は多くあったという。

挿し間違いを未然に防ぐため、マザーボード側の画面出力端子に「使用不可」というシールを貼ることに。これにより、画面が映らないという問い合わせがかなり減ったという

 サポートに連絡すればすぐに解決する問題だが、それ以前にちょっとした注意書きがあるだけで防げる問題でもある。このマザーボード部分のHDMIは使わないようシールで封印するといった改善が行なわれた。

 もちろん、製造としての手間は増えるものの、これでユーザーのトラブルが1つ減るのであれば、やるだけの価値がある。

 もう1つ画面出力のトラブルで多いのが、ケーブルを2本挿してしまうこと、ディスプレイに付属している複数のケーブルをすべて挿してしまい、パソコンからはデュアルディスプレイとして認識されてしまう、という問題だ。結果、拡張画面だけが表示され「画面にマウスカーソルしかない」といった症状になる。

 「このお問い合わせをいただいた際、我々はすぐに『ケーブル2本挿していませんか? 片方抜いてみてください』とお答えできます。ただ、これも注意書きがあれば防げる可能性が高いものです。簡単に答えられるからいいよねではなく、それなら防げるようにしていこうというのが、とくにここ数年取り組んでいることです。これは、お問い合わせ件数の多少にかかわらず、問合せが一件であっても改善できることはすぐに行っています」(遊馬氏)

ノートパソコンのACアダプターがない!という問題を解決へ

 こういった、サポートに届いた問い合わせから行なわれた製品改善例というのは、ほかにもある。

 OSのプロダクトキーもその1つ。このプロダクトキーはシールになっていてパソコンに貼られているのだが、製品にはそのシールの台紙も一緒に同梱されている。ユーザーがプロダクトキーを調べようと同梱物を手に取っても、プロダクトキーのないシールの台紙しかないため、プロダクトキーがわからない……といった問い合わせが多かったのだという。

 そこで、このシールの台紙部分に「PCに貼ってあります」という内容のシールを貼るようにしたところ、この問い合わせは0になったとのことだ。

 ほかにも色々と実例を聞いたのだが、中でも興味深かったのが、ノートパソコンの梱包箱におけるACアダプターの封入場所だ。従来、箱の一番下にACアダプターを置いていたものを、ノートパソコン本体の上に変更したという。上にあれば見つけやすいからだ。

 実はこれ、スペースの都合で単純に入れる位置を変えることが難しく、梱包箱そのものの型から変更することになったそうだ。ちなみにこの変更はサードウェーブ社内だけでなく、こういった問題はどこでも起こることだからと、国内外のパートナーメーカーにも話を伝えているそうだ。自社で解決できたから終わりではなく、ユーザーからの声をより多くのメーカーへと還元していくことも行なっている。

具体的な目的がわからない人にも、事前相談は頼れる存在

 パソコンは、「失敗したらまた買えばいい」と割り切れるほど安い買い物ではない。そのため、どれを買えばいいのか詳しい人に相談したいというのは、誰もが考えることだろう。身近に詳しい人がいればいいが、そう簡単にいないというのが現実だ。

 そこで頼ってほしいのが、サードウェーブのサポートだ。パソコンのプロに相談できるので、的確なアドバイスをもらえるし、スペックの相談にも乗ってもらえるからだ。

「どんなパソコンがいいかわからないといった内容でも、気軽にご相談いただければ、全力でサポートさせていただきます」と語る遊馬氏

「サポートセンターでは、お客様の“こうしたい”を実現するために、まずお話をお聞きします。プレイしたいゲームタイトルをお聞きし、そのゲームであればこのGALLERIA(ガレリア)、写真や動画編集に使うソフト名をお聞きし、それであればこのraytrek(レイトレック)です……といった、お客様の用途に合わせたシリーズ、スペックをもつモデルをご案内します。」(遊馬氏)

 もちろん、明確な目的がなく、「そもそも何ができるのか、何がしたいのか漠然としている」問い合わせでもしっかり対応できるという。

 「具体的な用途が決まっていなくても、『ゲームをしたいのか、したいのであればどんなゲームなのか』とか、『Officeソフトを使うのか』『持ち運ぶ必要はあるのか』といったように、こちらから細かくヒアリングを行ないます。そのうえで、必要な性能がどのくらいなのかを予測し、どんなパソコンがピッタリなのかを具体的にしていきます」(遊馬氏)

 何を買っていいのかわからないというのは、何を買えばどんなことができるようになるのかわからない、という意味であることが多い。それだけに、その用途を細かくヒアリングしてもらえるのは、非常にありがたいことだ。

 パソコンでやりたいことがあるのであれば、漠然とした考えのままでも相談してみるといいだろう。きっと、ピッタリな1台が見つかるはずだ。

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