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エビの陸上養殖で水質監視を自動化 スマホで遠隔確認

 株式会社アドテックと株式会社アクト・ノードが業務提携し、オーガニックのエビを養殖する株式会社シナジーブリーディングが運営するエビの養殖場で、リアルタイムの水質監視を実現するクラウド対応型のDOセンサー(溶存酸素計)および、IoT端末を使った実証実験を開始した。2022年10月にセットでの販売開始を予定する。販売に先行し、アクト・ノード社の「アクト・アップ」とセットで有償にて実証実験先も募集中だ。

 エビの生産性向上のためには、遠隔からも水質を監視できるシステムが必要となる。水質を監視するDOセンサー(溶存酸素計)として、さまざまな分野で活用されているIn-Situ社製(エア・ブラウン株式会社)のDOセンサーを採用した。このセンサーとアドテックで開発したIoT端末を接続。クラウドへ水質のデータを自動でアップする自動化を実現した。

 自動でクラウドにアップされたデータをアクト・ノード社のアプリ「アクト・アップ」と連携。従来は水質監視のため作業者が現場まで行く必要があったが、現場に行かなくてもスマートフォンのアプリやパソコン上から水質管理が可能となった。

「アクト・アップ」は多様な養殖の情報を記録、活用可能なクラウドサービスだ。アドテックよりクラウド接続可能なDOセンサーが提供されたことで、リアルタイムなデータ取り込みや活用を実現した。これにより、DOセンサーのデータを合わせた、複合的データの活用や分析が可能となる。アドテックは「品質やコスト改善リスク対策」の活用を見込む。

 国内の養殖業は後継者不足に加え、参入障壁も高く、新規事業者数は停滞という状況の中で、陸上養殖が期待されている。ただ次世代養殖のビジネス市場の拡大が予想される一方、陸上養殖はコストに見合う生産性が課題だ。アドテックとアクト・ノードは今回の開発で陸上養殖の普及支援や、畜産、農業等の第1次産業分野全体に対しての展開も視野に入れている。

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